皆様、こんにちは。
日本スケート連盟の公式サイトで羽生結弦のインタビューコラムがあると聞いて、開こうにも重くて全然昨夜は開かず。
もう皆様はご覧になられたかしら?
インタビュー自体、いつのタイミングで取られたものなのかわからないけど、一緒に見ていきましょう。
フィギュアスケートは観客のみなさんの心や価値観を含むもの
フィギュアスケートとは
―― 羽生選手にとって、フィギュアスケートとはどのようなスポーツだと感じていますか?
羽生 突き詰めようと思えばいろいろな方向に突き詰められるところが、フィギュアスケートの良さだと思っています。表現面で優れているスケーターもいますし、それを見るのが好きだというお客さんもいる。また、アスリートとしてジャンプを極めたいと思う選手もいれば、それを楽しみたいというお客さんもいる。フィギュアスケートはその両方の面をもっているからこそ、見ている方も楽しめるのが良いところじゃないかと思います。
スケート競技としてとらえたら、スピードスケートやショートトラックもあって、スピードスケートはタイムを競うことに特化した技で、ショートトラックはレース展開の駆け引きを見て楽しむというそれぞれが素晴らしい競技だと思います。同じスケート競技でも、やはりフィギュアスケートならではの表現や、ジャンプの難しさを、ドキドキ感も含めて一緒に味わえるところが、特別だなと思います。
―― フィギュアスケートをやってみたいと思う子どもたちもたくさんいると思います。子どもたちに伝えたいことは。
羽生 見た目は華やかに見えるんですけど、結構苦しいんですよね、この競技。(笑)ぼく自身も小さいころから本当に厳しく指導してもらいましたが、練習がつまらないなと思っていて、練習大嫌いな子どもだったんです。それでも「やりなさい」と言われたことは頑張ってやろうとしていたし、小さいころから言われたことに対して「もっとやってやる」という気持ちを持っていました。フィギュアスケートでは、そういう気持ちはとても大事かなと思います。それはフィギュアスケートにももちろん生きてくるけれども、それだけではなくて今後の人生においても役に立つことだから、フィギュアスケートを通してそういうことを学んでほしいなと思います。
―― いい先生との出会いも大事ですね。
羽生 大事ですね。ぼくは本当に恵まれていました。
土地ごとに成り立つフィギュア
―― 国によってフィギュアの歴史も観客の雰囲気も違うと思うのですが、たくさんの国で大会に出場してきた経験から、その違いをどのように見ていますか。
羽生 最近は、海外の試合でも現地の方だけではなくて、日本や、アジアのみならずいろいろな地域から来てくださる方が大勢いらっしゃいます。もちろんぼくの演技を楽しみにしてくださる方もいるんですけど、スケートの大会自体を楽しみにしている方々が多くて、どこに行ってもすごくパワーを感じます。
たとえばヘルシンキ(2017年世界選手権)では、ぼくは「Hope & Legacy」を滑りましたけど、フィンランドならではの自然が豊かという環境があったからこそ、伝わる表現があったんじゃないかなと思います。たとえばラスベガスで「Hope & Legacy」をやったら、また違うものに見えるかもしれないですよね。ラスベガスだったら、たとえば「SEIMEI」をやったら、歌舞伎みたいな感じでかっこよく見えるかもしれない。そういうところがやっぱりフィギュアスケートならではだと思うし、プラスアルファでそういうところまで、無意識のうちに観客のみなさんも感じていると思うんです。ぼくら選手のほうも、そういうものを感じながら滑っているのかなと。会場全体と、その国と、何より観客のみなさんの心や価値観を含めた上でのフィギュアスケートというものが、毎回その土地ごとに成り立っているのかなと思っています。
―― 羽生選手は、試合のあとのエキシビションでどのプログラムを滑るかもすごく考えて選んでいますよね。
羽生 そうした背景も含めて、ですね。NHK杯では「春よ、来い」を滑りましたが、海外から日本に観戦に来てくださっている方もいらっしゃるんです。いまの時期は桜は咲いていませんが、ぼく自身も日本に帰ってきて、山の感じとか、並木の様子とかを見て、ああ日本だなって思ったんですよ。そういうものを感じた上で、「春よ、来い」を見ていただいて、どのように思っていただけるか、どのように日本を感じていただけるかというのは、またひとつ面白いところかなと思います。
勝つための努力をしてきた
―― 日本スケート連盟は今年90周年となりました。これから100年に向けて進んでいくわけですが、その歴史の中でも羽生選手は偉大な業績を刻みました。フィギュアスケート史上における自分の存在というものを、どう捉えていますか。
羽生 まずは日本男子としてオリンピックの金メダルをとったということは、ひとつ大きな壁を打ち破れたのかなと思っています。誰かが打ち破ることによって、次の誰かが「自分にもとれる」と思うきっかけになりますし、暗闇のなかでただひたすら走るだけじゃなくて、ちゃんと見えた状態で頑張れると思うんですよね。ぼく自身、暗闇を打ち破る光になれていたらなと思います。
―― オリンピック2連覇を果たしたことを振り返ると、自分でも改めて驚いたりしませんか。
羽生 ははは(笑)。平昌では怪我から復帰してでしたし、平昌までの間には事故もありましたし、ソチはソチで、いい演技だったかと聞かれたらフリーはやっぱりすごく悔しかった。そういうものも含めて、積み重ねって、たぶん勝たなきゃ意味がないことなんですよね。勝つためにはそれなりの努力をしてきたと思っていますし、結果が出たからこそ、頑張ったと口に出して言えると思うので、頑張ってこられてよかったな、という感じです。
個人競技の覚悟をもって
―― 日本がさらにスケート王国になっていくためには、何が必要だと思いますか。
羽生 厳しいことを言うようですが、仲良しこよし、みんなで一緒に、というのではなく、アスリートである以上、みんながライバルだと思って突き進むしかないと思います。
―― 個人競技ですものね。
羽生 はい。どれだけ氷上以外では仲が良くても、その選手たちそれぞれが氷上に上がったときに、この人よりも自分は多く練習してきた、自分はこの人よりもこういうところが優れている、というふうに胸を張れる選手がどんどん増えていって、最終的にそういう自分の武器を磨きつづけられるスケーターが増えたらいいなと思います。
―― そのためにも、トップにいる羽生選手が走り続けていないといけないわけですよね。
羽生 そうですね。ぼくはフィギュアスケートを本当の意味で自分のためにやったことがないのかなと思っています。小さいころからフィギュアスケートが好きだった理由は、全員が集中して自分を見てくれる、いい演技をしたら喜んでもらえる、褒めてもらえるから。ジャンプを決めることも、結局は応援してくれる誰かが喜んでくれることがうれしかったです。それがぼくにとってはスケートだった。もちろん今は、表現することの喜びを感じますし、言葉では表しきれないことを氷上で全部出しきれるというのはすごく幸せな時間でもある。でも、そこまでたどりつくのはそう簡単なことではないんです。ピアノの練習だって、「表現したい」と思っても、そんなに簡単に指が動かないじゃないですか。今ここまでやって来られたからこそ、やっとその楽しみが生まれているだけであって、昔はそこまで思っていなかった。ここまで来るにあたって、みんなに喜んでもらいたい、その評価を受けたい――それが今に至るまでの、ぼくの原動力です。だから、みなさんが期待してくださる“羽生結弦”の、その上を行きたい。そう思いながら滑っているのかなと思います。
―― 期待がどんどん大きくなっています。
羽生 そうですね。ぼくも4回転アクセルとか言っちゃったし。(笑)でも、その高い期待の“斜め上”を超えられるようにしたいなと思っています!
※スケート連盟公式サイトより一部抜粋
何故スケ連がこのタイミングで羽生結弦のインタビューを載せたのかわからないけれど、
とても良いインタビューだわ。
何故、羽生結弦がこんなにも多くのファンから愛されているのか?それはフィギュアスケートの本質をよくわかっているからよ。
そして選手だけでなく、ファン目線としての観点も持ち合わせているし、
フィギュアスケーターとしての素晴らしいロールモデルとして、選手を終えた後の人生にも役立つ術を、
スケートを通して学んでいることを理解している点よね。
もちろん競技としての「孤独」である覚悟もしっかり持ち合わせている。
でなきゃ、五輪2連覇は無理よ~。彼から学ぶべきことは後に続く多くのスケーター、
そしてあたしも同じ人間として(唯一の共通点よ涙)、多くあるもの。
エキシビジョンで今までの素晴らしい曲の数々を演じてきたのは、「土地ごとに成り立つフィギュア」って、そこまで考えていただなんて!
あたし今までの集大成でもしかして?と思っていた自分が恥ずかしいわ、、、
彼の言葉から、直接の言葉から様々なものが見えてくるわよね。
NEW!2月21日発売!
2020年スーパースラムセット(バックナンバーセット)
【内容紹介】
日刊スポーツ新聞
2月8日付=4大陸選手権・男子SP/世界新!完璧SP!!またユヅがユヅを超えた
2月10日付(6版)=4大陸選手権・男子フリー/初優勝の羽生は、表彰式後手渡された日の丸に顔をうずめる
2月10日付(7版)=4大陸選手権・男子フリー/エキシビジョン後、場内のあいさつ中、来年の4大陸選手権の開催地シドニーにちなんだコアラのぬいぐるみを手に笑顔
2月10日付(8版)=4大陸選手権・男子フリー/初優勝の羽生は、笑顔で場内1周する
2月10日付は超デカ特別紙面の写真が3種類です。
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スケ連はホントに我が我がよね。
あたしが思うにこのインタビューは年内に取られたものなんじゃないかと見ているけど、
せめて四大陸後のタイミングで掲載するんなら、スーパースラムおめでとう!の一言でも加筆したらどう?
あんたさ、まるで、
自分達がスケ連90周年の歴史の中で、羽生結弦選手は~っていう、
いかにも自分達の土台があって、その上で羽生結弦が活躍してますね!ってアピール感半端ないのよ。
何言っちゃってるのよ、立場全く逆じゃない?
選手がスケ連を支えて支えて、なんとか90周年て見出しに変えたらどう?笑
勘違いも甚だしいわ。しっかり選手を守り、本当の意味で「支える」土台となってほしいわね。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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View Comments
おじゃまします。
インタビューとしてはとても良い内容でしたね。羽生選手のアスリートとしての矜持が確り打ち出されていました。
でもオネエさまの指摘の通り、インタビュー記事の出し方に疑問ですね。
インタビュー自体が四大陸前だったとしても、記事UPの時に【羽生選手スーパースラムおめでとう】のキャプ付ける位の気遣いが…。そういうコトに気づく人が、組織の中に一人もいないんでしょうかね。
90年間、何を積み上げてきたんだか、、、
まったく!
>こぶた様
こぶたさん、こんばんは。
インタビュー自体の内容はとても素晴らしく、
羽生結弦がフィギュアスケートをどう捉えているのかよくわかるものでしたね。
90年の積み上げも一瞬にしてダメにしてしまう危機感を持ってほしいですね、スケ連には。
オネエ様、こんばんは。
インタビューの内容そのものは良かったと思います。ただ主要成績に最新の四大陸優勝を掲載するなら「スーパースラム達成おめでとう」のひとことくらい欲しかったですね。あと、スマホでしか確認できていないのですが、記事を開くと一番最初に目に入るサムネ画像の羽生選手のお顔がタイトルで隠れているのは故意でしょうか。なんかもう疑心暗鬼がデフォルトになっています(会長のツイート事件も記憶に新しいですし)。
ところで、カナダ大会EXの躍動感溢れる練習動画をアップしてくれた「On Ice Perspectives」さんのインスタご覧になりました?パリ散美動画を再びアップしてくださっています(^^)←動画をみるたび思うのですが、私いっそ浄化されてリンクの塵になりたいです…。四大陸でホプレガを滑ってくれたのは今のこの病禍含めあらゆるものを浄化するため…なんて。妄言失礼しました。
ぎゃー、オネエ様申し訳ありません。あれこれ考えながらコメント作っている間にすでに最新記事で動画ご紹介いただいてました。汗 わたしのコメントはどうかご放念・削除してくださいませ。
ごきげんよう おネエ様
お・め・で・と・う
たった5文字なんですよ。会長のグダグダした祝辞を求めているわけではないのですよ。インタビューは結弦君らしく真摯。
私、ちょこっと気になるのですが、スケ連は優真推しなんですか?確かに全日本3位、ユース五輪金メダル、四大陸3位って輝かしい成績ですが、ジュニアGPF優勝の駿君に対する扱いがモヤモヤモヤモヤ…ま、ワールドジュニアの結果の後に何か見えて来るかな~疑心暗鬼で結弦君に憧れる駿君にスケ連がパワハラするんじゃないかと…疑い深すぎですね。失礼しました。
>MAOファン様
おめでとうのシンプルな言葉で良いですよね。
それすらも言えないなんて、、、がっかりです。
そして優真の件ですが、わたし思うに推すなら、優真も佐藤もふたりとも同じくらい
もっともっと推しまくってほしいですね。世界ジュニアもそうですが、
本格的に来シーズンシニア参戦するふたりを見て、いろいろと考えたいですね。
おネエ様へ
そうなんです。今年の2人は勝ったり負けたりまさしく、切磋琢磨して成長しています。誕生日の関係で駿君はシニアのミニマム持ってなかったですから…多少のスタートラインの差はあったかと思うのですが、実際、JrGPFでは駿君も勝っているのだから同じように、推してほしい。同じようには見えないから、被害妄想で頭がパンパンになってしまうんです。ちょび助さんのショーマの件もモヤモヤですよね。だってチャレンジカップには出場するんですもん!
>MAOファン様
世界ジュニアの結果によってはまた動きがあるかもしれませんね。
才能ある若い選手に少しでも多くのチャンスが公平に訪れるように
連盟の裁量が求められますね。
MAOファン様
ショーマが四大辞退したの、優真を表彰台に上げるため?
辞退したんじゃなくて、辞退を促されたの?
するってぇとこれは何の布石?………ジュニアワールド…………駿くんの扱い………
いや〜もう最近モヤモヤ多すぎて頭が妄想でパンパンです。
うーん私としては公式サイトに素晴らしい戦績はしっかり記載すべきと思うけど「おめでとう」は要らないかな~だってメッセージ性を出すとプロパガンダも兼ねた某国みたいだもん。
もちろんおめでとうの気持ちは持っているけど・・そこは言わない方がっていうか。(所属のANAとかはいいと思うんだけども)
改めて羽生君のインタビュー聞くと、このブログ読んでるんじゃ?と思いました。「期待の斜め上」とかの言い回しや以前も「健康で、ケガなく」「ステイヘルシー」みたいな事言ってたし、もしや・・?オネエサマのブログは検索上位に来てますしね!
インタビューでは「土地ごとの雰囲気、心等を感じながら」に共感しました!演じる側も観客もその土地ならではの気がありフィギュアが成り立っているのですよね。
>ジゼル様
土地ごとの雰囲気に合わせて演じ方を変えるって、
さらっと言っているようで、こんなことできる選手ってそうそういないですよね!
ISUも少しは見習ってほしいです。見ている側の気持ちに立つってことを。
オネエさまこんにちは。
いつも本当にありがとうございます。
この記事、本当に、何故、今? そして何故、今更??
スケ連絡みなんて、、、羽生さん。。ほんとお疲れ様ですよ!
大スターの記事を利用して、しれっと90周年入れてく・る・な!ですわ!
オネエさまの仰る”いかにも自分達の土台があって、その上で羽生結弦が活躍してますね!ってアピール”、そこ本当に!ですですです!まぁ~、いけしゃあしゃあと。
土台の土を盛るどころか、逆に穴掘って足引っ張ってるじゃないの。
他にも質問がちょいちょい引っかかって、あまり内容が入って来なくて、
ただただ、羽生さん答えてくれてありがとう、と言う思いしか残りませんでした。
ついでに『100周年に向けて』なんて資料も見てみたのですが、「ファミリー」と言う言葉が出てきたので速攻消しましたわ!
>こけもも様
スケ連が90年続けてこれたのは、選手の活躍があってこそ。
自分達が土台という根本の考え方が間違っていますよね!
ユヅのインタビューの内容自体は素晴らしいものですが、このタイミングでの
スケ連が公開するところが何故か引っ掛かるのです。