皆様、こんにちは!
羽生結弦のメダリスト会見から見えてくる苦悩。そしてそいかに這い上がってきたか。
スケ連が競技終了後にスピン0点採点についての説明をコメントしたが、やはり釈然としないわ。
そして今夜の女子フリーの放送予定、滑走順なども一緒に確認しておきましょう。
【フリー動画】
――今までと異なる全日本を終えてメダリストとなった今の気持ちは
「率直にまずは、今回1人、コーチ不在ということで長い間、練習してきて。もちろん練習の間に足痛くなったりとか、精神的に悩んで苦しい日々だったりとか、そういったものはもちろん、ありました。ただ、うん、コーチ不在とはいえ、たくさんの方に支えられて、そして、練習の時からいろんな方に支えていただきました。もちろん、実際には練習のメニューとか、まあ、プログラムの構成もそうですけど、1人で考えて、1人でやってっていうことがものすごく多くて、大変だったことは大変だったと思います。ただ、それがあってこその今だと思っているので、もちろん、今の結果は素直にうれしいですけれども、なにより、こうやって自分のことを信じてくれたコーチたち、そして遠くからでも支えてくれていたいろんな方々に、感謝を申し上げたいです。本当にありがとうございました」
――20年はどんな年だったか
「大変でした。でも、僕が大変だって思う気持ちは医療従事者、そして、関係者の方々、または、職を失ったり、そもそもお金が入らなかったり、生活自体が苦しくなっている方々に比べてみたら、本当にちっぽけなことで。言ってみれば、僕はスケートってことをやれている自体、うん、ほんとに恵まれているんだなって思うんです。だから、僕自身は苦しかったかもしれないけれども、少しでも、自分の演技がなんか、明日まで持たなくていいんで、もう、その時だけでもいいですし、そっから僕の演技が終わってから1秒だけでもいいんで、少しでも生きる活力になったらいいなっていう風に思う1年間でした」
――苦しい時期、前を向いた瞬間は
「まあ、どん底まで落ちきって、ほんとに、あの、そうですね、まあひと言で表したいんですけど、説明が難しくて、うまく言えないかもしれないんですけど。う~ん、なんか自分がやっていることがすごく無駄に思える時期がすごくあって。まあ、いろんなトレーニングとか、または練習の方法とか。もちろん、自分自身で振り付けを考えなきゃいけないというプレッシャーだったりとか。自分自身で自分プロデュースしなくてはいけないプレッシャーとか。それがみなさんの期待に応えられるのか。そもそも4回転アクセルって跳べるのか、とか。でも、入ってくる、僕の中に入ってくる情報は、やっぱみんなすごい上手で、みんなうまくなってて、なんか1人だけ取り残されているっていうか。なんか1人だけ、ただただ、なんか暗闇の底に落ちていくような感覚があった時期があって。でも、なんかもう1人でやだって思ったんですよ。1人でやるの、もうやだって思って。疲れたなって思って。もうやめようって思ったんですけど。やっぱ、“春よ来い”と“ロシアより愛を込めて”っていうプログラムと両方やった時に、なんか、やっぱスケート好きだなって思ったんですよね。スケートじゃないと、自分は感情を出せないなって。全ての感情を出し切ることができないなって。だったらもうちょっと、自分のためにわがままになって、みなさんのためだけじゃなくて、自分のためにも競技を続けてもいいのかなって気持ちになった時が、ちょっと前に踏み出せた時ですかね。ちょうど良くどん底に落ちきって、ほんとにアクセルすら、トリプルアクセルすら跳べなくなった時期があったので。まあ、そっから比べたら、今はだいぶ成長できたのかなとかって思ったりはしています」
――どん底の時期はいつ頃
「いや、結構、長くてその期間は。ほんと10月、11月くらいまで、10月終わりくらいまでありました。ただ、そこから少しずつコーチたちにメールして、ビデオ送って、こんな風になっているんだけど、どう思いますか?とかいろいろアドバイスをもらったりとか、頼ることができはじめて。で、その上で、もちろん、ライブでそんな会話とかできるわけじゃないですし、自分の感覚と自分の今までの経験で練習を構築していくしかないんですけど。でも、そういう意味ではやっと、ほんとにやっと、自分がここまでスケートをやってきて、やっぱ鍵山選手も、宇野選手も、やっぱどんどんどんどん技術的にうまくなっていってて、なんていうんですかね、なんか年寄りみたいな感覚が、自分の中であって、固定概念みたいなのがあって。どんどん技術的に落ちるんだろうな、みたいな。アクセル練習すれば、4回転アクセル練習すれば、どんどん他のジャンプも崩れていくし、ダメになっていくし、足も痛くなるし。そういったなんか悪いスパイラルに入っている中で、やっと自分が長年経験してきたこと、ケガしたこととか、平昌のこととか、あとは自分がうまくできた時のこととか、そういったものを消化して、ベテランらしく、うん、ちょっとはいい演技が、いい練習ができるようになったんじゃないかなという風に思っています」
――メダリストの宇野選手、鍵山選手について
「まず、宇野選手はほんと、なんていうんですかね、両方ともそうなんですけど、なんか、すごい憧れてくださって、ほんとにありがとうございますっていう気持ちがすごくあって。ちっちゃい頃から、昌磨に関しては一緒に試合に出て、思い返せば、ノービスの頃もあって。なんていうんですかね、あんなちっちゃかった頃が懐かしいなって思ったりとか。そもそも、この子の持っている表現の仕方とか、所作のきれいさとか、そういったものはほんとに努力して、ほんとに心からつらくなる時期もあったと思うし、彼自身が持っているつらさみたいなものも、もちろんあると思うんですけど、それを押し殺してまで、ここまでやってこられたっていうのはものすごく尊敬してるし、僕自身が。なにより心の強いファイターだなって思っています。で、鍵山選手に関しては、やっぱあんだけ、勢いを生かして、何事にもステップもそうですし、スピンもそうだし、ジャンプもあれだけ勢いを使ってジャンプを跳べるのはホントにすごいことだし、やっぱあれだけの衝撃をずーっと体で耐え続けているわけでもあって、その中でちゃんとケガせずに自分をコントロールできているっていうのは、若いながらも、やっぱり自分自身も勉強させてもらっているし、尊敬している点です」
――コロナ禍での価値観の変化は
「僕はちょっと震災と絡んでしまうかもしれないんですけど、またあらためて、スケートできることが当たり前じゃないってことを痛感しました。あの、先程言ったこととちょっとかぶってしまうかもしれないんですが、やはり、僕らよりも絶対苦しんでいる方はいらっしゃいますし。うん、最期に会えない方々だっていらっしゃいますし、そういう方々だったり、いまほんとに先が見えない労働を強いられて、ほんとに目の前が真っ暗になるような方々もいらっしゃると思います。そういう方々にとっては、僕が僕らがこうやってスケートをしているのは、ある意味、その人たちからしたら、これも仕事って言われるのかもしれないですけど。僕にとっては、震災を経験した僕にとっては、やっぱりスケートは自分が好きなことにしかなってないので。やっぱそれをさせてもらって、こうやって競技の場として設けてもらって、まあ、それを最後まで闘い抜かせていただいて、まあ申し訳ないっていうか、罪悪感もちょっと、ちょっとあるといえばあるんですけど。ただ、自分が出場したことで、先程言ったようにちょっとでも何かの活力になれば、なんかの気持ちの変わるきっかけになればという風に思いました、はい」
メダリスト会見をこう聞いていくと、ひとりで練習してきて、トリプルアクセルを跳べない時期もあったことに驚いたわ。
それでも彼を支えていたもの、それは長年の間培ってきた「経験」だとあたしは感じたわ。
その「経験」を見事に自分でコントロールする術とし、どん底から這い上がってきた。
そしてこの大舞台、全日本のフリー「天と地と」でこんなにも素晴らしい演技を見せるまでに完成させてきたことに、もう脱帽しかない。
彼の根底を支えるものって一体なんなんだろう?って考えたときに、そのヒントはこの会見の中にもあったのよね。
「やっぱりスケートは自分が好きなことにしかなってない」
ここなのよね。好きだからこそ続けられるわけだし、そして自分の感情の表現の場こそがリンクであって、スケートである。
欲を言えば、今季もう一度この演技を見たい。さらに進化した羽生結弦をこの目で見たいというのが、今のあたしの贅沢な悩みだわ、、、
【ショート動画】
V羽生の0点スピン「足替え後の姿勢が不成立」説明
日本スケート連盟は26日、全日本選手権(長野)の男子ショートプログラム(25日、SP)における、羽生結弦(26=ANA)のスピンの得点について説明した。
羽生はSPで「足を替えて座るスピン」が認定されず、0点となっていた。吉岡伸彦レフェリーは競技の責任者として、要素名(基礎点)を認定する担当である技術役員に確認した内容を発表した。
発表内容は以下の通り。
関連するルールは「シット・ポジションのためには、回転脚の大腿(だいたい)部が少なくとも氷面に水平」「スピンの姿勢が成立するには連続した2回転が必要」「足替えあり一姿勢のスピンの場合には、SPでは、どちらか一方の足で姿勢が成立していなければ、ノーバリュー(0点)になる」で、これらは今シーズンからの新ルールというわけではありません。
羽生選手のチェンジフットシットスピン(足を替えて座るスピン)については、足替え前はシット・ポジションが成立していますが、足替え後は2回転連続したシット姿勢がなく、シット・ポジションが成立しておらず、ノーバリューという認定になりました。
ショート後に、ジャッジに対してあたしは怒りに震えていたのだけれど、
羽生結弦がフリーですべてを浄化させてくれたので、少し冷静になれてきた今だからこそ願うのは、
とっととAI導入して頂戴!これ一点よ。
小塚氏は、「スピンの最中に姿勢を変えますが、単一姿勢では2回転以上が求められます。これが1・5回転などと判断された。そして、姿勢が高かったことで、片足で座るポジションがカウントされず、無価値となった可能性で、こちらの方が有力です」
と述べていたけれども、この1.5回転か2回転かという判断で、ジャッジの肉眼による判定という曖昧なものよね。
AI導入し、きちんと足りていないことが証明されれば、見ている側も納得いくはず。
実際は、腰の位置がかなり高いところにあって、シットスピンをごまかしている選手もいるわけで、それで加点を貰っている選手もいるのよね。
今回スケーターの方々も困惑し、国際審判員さえも疑問に感じていたジャッジ。
スケ連吉岡レフェリーがショート後に文書でコメントした、
「他にもノーバリュー(0点)の選手があります。採点の理由をお答えすると、その選手のみフリーの演技での修正が可能となり公平性にかけますので競技終了までお答えできません。現時点でお答えできることは、理由についてはISUテクニカルハンドブックの該当する箇所を読んで頂きたい、ということだけです。競技終了後であれば、説明いたします」
公平性ってなんだろう!?って改めて思うのよ。
採点の理由がその場でわからない競技になってしまっているから、ジャッジへの不信感、そして不正などが疑われる競技になっているんじゃないかしら!?
そして見ている側だって、会場へチケットを購入していて見に行っている方々、有料配信で観戦している方々、それぞれだけれど、
だからこそ見る側にも明確な説明がその場であってもいいんじゃないか!?と。
あたしはショートは110点、フリーと合わせて326点越えをしていたはずと今でも思っているわ。
見ている側も選手もモヤモヤする競技なんてスポーツではないもの!
☆合わせてお読み頂きたい☆
12月27日(日)
17:04~21:11 女子フリー
【フジ地上波】
19:00~21:15 女子フリー(生放送)
【FODプレミアム】
↓初回2週間無料トライアルで、CMなし会場音のみで煩わしさゼロよ↓
女子フリーは、紀平梨花が頭ひとつ抜けているけれども、
ショートの結果を見る限り、第3~4グループまで60点台の中にひしめき合っているから、大混戦よね。
フリーをいかにミスなく滑り切るかで表彰台が決まってくるわよ。
是非とも三原舞依ちゃんに、フリーでは会心のノーミス演技で笑顔と世界フィギュア行きの切符を手に入れてほしいわ!
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View Comments
吉岡レフェリーのコメント文、こちらのブログには載っていない前置き部分も読んだのですが、それがなんだか「私の判断じゃないんですよ!あくまで技術審判員の判断なんですよ!」って言ってるかのようでちょっと苦笑してしまいました。私が意地悪く解釈し過ぎでしょうかね?;;滅多にやらないのですが、録画スロー再生で何回か確認してみましたが…結局よく分かりませんでした。足替え後ということは、左足を軸にしたスピン?2回転してるように見えてしまうんですが、ド素人の見方なのでなんとも…。
>まどか様
まどかさん、こんばんは!
何かあった時の責任逃れとも取れる発言ですね。
皆が疑問に思うのだから、AI導入してほしいですよね!
オネエさま
私もスロー再生しましたけど2回回って見えてもやもやです。
A1導入を一刻も早く希望です。
これはもう考えずに三原舞衣ちゃんの応援します。
もちろん紀平さんも新葉ちゃんもです。
紀平さんも初戦とは思えない切れでランビ様のところに行ったのは正解かなと。
いや、せっかくの試合だから参加した方みんな自分を出し切って欲しいです。
>杉姐様
杉姐さん、こんばんは!
ジャッジの目は本当に正しいのか?と問いたいですね。今日の女子フリー、順位の変動が大きくあることが予想されます。舞依ちゃんが表彰台に上がったら、もう大号泣しちゃいます。
大好きな事で大活躍して優勝、もう素晴らし過ぎですね。
それにしても、フィギュアスケートの日本語版ルールブックってどこにあるのでしょう?英語のものしか見つけられませんでした。
重複して送ってしまったかも。
早朝からすみません。
オネエさま
いつも愛読しています。
初めてメールします。
羽生選手の演技、平昌の時の中国解語の説そのものでした。
「立つ姿は鶴の如く、舞う姿は龍の如く。立ちはだかる嵐は『勇者よ。嵐には勝てない』と言う。勇者は答える『俺が嵐だ!』」
希望の嵐が過ぎ去った後、やっと落ち着いてプロトコル見ました。
5月にISUがルール変更として「ルッツ、フィリップ、ループの基礎点を同じにする(全て11点)」と発表した時、「やっと!」と思いました。
私もフィギュアしていたことがあるのですが、この3つのジャンプは難易度と言うより、選手の得手不得手としか言いようがなく。
とくにトゥでつくなど、否が応でも上に上がるきかっけが見つけられるルッツとフィリップと異なり、ループって跳べない選手は本当に一流でも跳べない。
けれどプロコトルを見るとあれれ、現行通り。
色々調べるとロシアスケ連が「五輪シーズンを前に、ルール変更は選手に混乱を招く」との理由で、ルール変更は保留から、現行通り、、、と書いてある先に、
トリプルアクセルの基礎点が8.5から8.0へ、4回転アクセルの基礎点が15から12.5へ下げられている!?
なんで!
たしかに来シーズンも予定通りに各試合の開催ができない、練習もイレギュラーになるって意味では、「五輪シーズンを前に、ルール変更は選手に混乱を招く」という見解も100歩譲って納得しないでもないけれど、アクセルの基礎点を下げる必要は、ぜ~~~ったいにない!
アクセルも本当に得手不得手のあるジャンプで、本当に「王様のジャンプ」なのに。
ロシアスケ連と日本スケ連の政治力って、ここまで違うのでしょうか?
怒り収まらずで、ここに書かせて頂きました。
>てんこ様
てんこさん、はじめまして!
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
てんこさんはご自身でもスケートをされていたのですね。今回のルール改正をまた振り出しに戻した
ISUには疑問しかありません。また改めて記事に書いていきますので、
ぜひご意見をお聞かせくださいね。これからも宜しくお願い致します。
オネエさま
あけましておめでとうございます。
お返事をありがとうございます!
ルール改正に「!?」とは言え、はじめてのメールで、いきなり人様のサイトで怒りをぶちかましてしまったことに猛反省していたら、オネエさまから返信が!!!
これからも楽しみにしています。
よろしくお願いします。