先日ISUが発表した、トランスジェンダーガイドライン。
ロシアの重鎮タラソワ氏はISUの決定を認めながらも「フィギュアスケートにどのような影響を与えるというのですか?まさか、とんでもない!」
と自分達のフィギュア界には非現実的な話としてしか捉えていないような気がするのよね。
ISUのトランスジェンダーポリシーについてタラソワ「フィギュアスケートにどのような影響を与えるというのですか?とんでもない!」
ロシアの名誉コーチ・タチアナ・タラソワ氏は、トランスジェンダーに関する方針を示した国際スケート連盟(ISU)の声明についてコメントしました。
「すでに、さまざまなスポーツがそのような決定をしています。彼ら(トランスジェンダー)はそこにいて、普通の人と同じように生活しますから、競技に参加したり、工場で働いたりします。
どこの国でも、国内大会で1位や2位になった選手が出るのは当たり前のこと。彼らが上位に入賞すれば、当然、表彰台にも乗ります。
これがフィギュアスケートに与える影響は?とんでもない、まさか!」
とタラソワは言った。
※参照:sports.ru
やはりロシアの重鎮タラソワが、ISUの定めたトランスジェンダーのガイドラインについての見解を述べたわね。
否定的な意見かなと思いきや、トランスジェンダーの参加をあっさり認めるも、
最後の「フィギュア界に影響なんてあるはずないじゃない!」という言葉に、どこか他人事というか、他人競技というのか、
フィギュア界には、トランスジェンダーのスケーターは現実的に出てこないでしょうという考えかしらね。
もしかしたらタラソワの中では、スポーツ競技でのケースはあれど、トランスジェンダーのスケーターは存在していないし、想像もできないのかもしれないわね。
もし、アメリカからロシア選手を打ち負かすような選手が出てきたら、きっと黙っちゃいないんでしょうけど、、、
実際に出てきたときには影響がないはずないのに。
読者様からも多くのコメントを頂戴したので、その中からいくつかご紹介させて頂くわね。
・私は実は反対なんです、トランス女性が女子に参加することは。
やはり現時点でのテストステロン値を計っても、男子として成長期を過ごした人は骨や筋肉の発達具合が全然違うし、生理や、成長期に伴う体重の増加という女子が避けて通れない時期を過ごしていませんからね。
十代半ばくらいから激しい競争をしなければならないシングルの分野だと、
女子が肉体は男子と平等に戦うのは相当に不利だと思います。
ロシアの女子は4回転を男子並かそれ以上に跳びますが、
あれ結構プレロテがあるじゃないですか。
あと、高さや回転の速さ、SSとしてスピード感などはもう男子に叶いませんよ、当然ですが。
ケイトリン・ジェナーのようにトランス女性も過去のトップアスリート中のトップアスリートとしての経験からトランス女性が女子競技に参加することに反対ですよね。
性自認とは別の価値基準なり判断があると思います。
K・ジェナーはアスリートの厳しい世界を知っているからこそ、女子が活躍する場を奪うべきではない、と思っているようです。
ここでもズーリンは、トランス男性(生まれてきた肉体は女性だけど自認が男性)が男子に混ざって競技するのは良い、だが逆はダメ、と、トランスジェンダー自体を否定してはおらず、女子が不利になるからダメ、と明言していますよね。
東京五輪ではトランス女子選手のローレル・ハバードが87Kg級重量挙げに参加し、
判定負けしましたが、あれが順調に進んでいったらどうなったか。
今後のトランス女子選手に道を開くためにわざと負けたんじゃないかと思いたくなりますよ、オーストラリア大会ではあっさり女子選手を負かして優勝していましたからね。
別に自認という意識で滑るわけでなく、精神と肉体で競技するので
トランスであっても生まれた時どおりの分野での競技参加でいいと思いますね。
もし、男子選手は女子のようなヒラヒラやキラキラを身につけてはいけない、とか、女性ヴォーカルにあわせて滑ってはいけない、とか、
女子は男子のような開脚ジャンプをしてはいけないとか、
4-4のコンボはできたとしてもやっちゃダメ、みたいな決まりごとがあれば、
それには抗議するとは思いますが。
・あらゆるスポーツで男女分けのカテゴリーがあるのは男女の身体能力が異なるからであって、そこに元男性のトランスジェンダー選手が女子枠で競技するのは、アスリート間での不公平感があると思います。
フィギュアだから少し分かりづらいですが、たとえば陸上や水泳ならトランスジェンダー選手の独壇場となるし、柔道やボクシングなら女子選手には怪我のリスクがあって危険です。同じくバスケットやサッカーの団体競技でも危険です。
人権や多様性との兼合いもあるし、これから多数のトランスジェンダー選手が活躍してくるとなると、スポーツ界はいろいろと大問題になりますね。
今回のISUの発表は2015年のIOCのトランスジェンダー・ガイドラインが元になっているようです。
テストステロンとはいわゆる男性ホルモンですね、この数字だけで簡単に男女差を分けて良いのか疑問です。4年間ルールは、メダル欲しさを防ぐ悪用禁止のためですね、10年間でも良いのでは?
まあロシアはリベラルとは無縁なお国柄ですから、みなさん大反対でしょう。
「十代半ばくらいから激しい競争をしなければならないシングルの分野だと、女子が『肉体は男子』と平等に戦うのは相当に不利だと思います」
その通りよね。
ISUの定めるテストステロン値だけでOKです!っていう判断は安易すぎるわね。
テストステロンとは、、、
男性ホルモンの代表であり、筋肉質な体型やがっしりした骨格などいわゆる「男性らしさ」を構成するために重要なホルモン。
また今回のISUが発表したガイドラインは、IOCが2015年に定めたものが基になっているというご指摘に、
実際にIOCのガイドラインを読んできたけれど、基準となるテストロン数値以外はほぼ内容は同じ。
・男性カテゴリーから女性カテゴリーへの移行はより難しく、総テストステロン値が最初の競技会の12ヶ月前から次の競技会の期間中、10nmol/l以下(ISUは5nmol/L)でなければならないことに注意してください。
今後もしかしたらメダル欲しさに男子→女子の競技に移行する選手が出てくる可能性だってゼロではないし、
ISUは矢継ぎ早に、本当に難しいトランスジェンダー問題を決定しすぎなのでは!?肝心なルールは北京五輪後と、なぜ今この時に変更しないのか?と思うようなことを後回しにするくせにね。
ジャンプのクワド3種類基礎点同一化をどこかのスケ連から批判されて、さっさと戻した事例もあり、
またどうせコロコロとガイドラインを変えていくのでしょうけど、
トランジェンダーだけに限らず、すべてのスケーターを困惑させるようなことだけはやめてほしいわね。
6月のプライド月間が終わり、7月に入っても延々とLGBTQの多様性をツイートで度々取り上げたり、これから迎える北京五輪を前に、
ISUは多様性をしっかり受け入れる組織ですよというアピールにしか聞こえないのよね。(だったらもっと早くガイドライン決めれば?と)
世界フィギュアから半年近く経って、ジャッジの不正問題解決しましたにしても、今更公正さアピール!?とか思ってしまうわ。
トランスジェンダー問題も大切ではあるけれど、
北京五輪まで半年しかないのだから、もっと「今」すぐに見直すべきルールやジャッジ採点あるでしょうに!
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難しい事は分からないけど私も反対です。
少し前話題になったアメリカのトランスジェンダーの陸上選手(男性から女性)がいて、女性としてエントリーしていろんな大会でぶっちぎりで優勝していたんですが、個人的にはう~ん…という感じ…(・_・;)
今はやたらとなんでも平等に!って世界的な動きがありますが、差別と区別は全く別物だと思います。
>通りすがり様
通りすがりさん、こんばんは。
やはり男性が性別をかえても、力の差でどうしても不公平になってしまう部分が出てきまいますよね。
仰られる通り、差別と区別は別であるとわたしも思います。