世界フィギュア女子ショートがスタートしたわね。怪我の状態が心配されている最終滑走のルナ・ヘンドリックス(ベルギー)。
ここで、ベルギー記者の視点での世界フィギュア展望が、非常に興味深いのでご紹介させて頂くわね。
そして「羽生結弦展2022」に写真家の能登直氏も出品することが発表されたわよ。
「今週モンペリエでは、フィギュアスケートシーズンが、世界選手権で華々しく幕を閉じます。怪我やウクライナの情勢で欠場者が多いが、その分、今回の世界選手権は盛り上がるだろう」
と、ジャーナリストのインゲ・ヴァン・ミーゼル記者は語る。
北京五輪が終わったばかりだが、世界選手権はすでにフィギュアスケーターにとって新たなピークとなる瞬間である。
「毎年3月に世界選手権があるので、オリンピックの年でもあるんです。伝統的に、五輪後の世界選手権には、怪我やモチベーションの低下で、優秀なスケーターが欠場することが多い。しかし、オリンピックの劣勢を挽回するため、あるいはもう一度自分をアピールするために、特別なモチベーションを持つ選手もいるはずだ。
また、忘れてはならないのは、その国の成績が2023年の世界選手権出場枠を決めるということだ。したがって、ロシアがいなくなったことは、次の世界選手権に他の国からより多くのスケーターを送り込む絶好の機会なのである。そして、それがひいては次のオリンピックサイクルに良い影響を与えることができるのです」
ロシア人がいなければ、技術的なことはあまり重視されず、芸術的なことがより決定的となるでしょう。
「フィギュアスケートを支配しているロシアが、今回の世界選手権で多く欠場しているのが、イベントの特徴です。さらに中国も誰も派遣しておらず、トップアスリートのネイサン・チェンと羽生結弦が怪我のため欠場しています。つまり、4人の歴代五輪チャンピオンのうち3人がここにいないのだ。
今大会は最高ではないと言う人もいるだろうが、すべてのビッグイベントを個別に評価しなければならない。何らかの理由で欠場する人は常にいますが、だからといって世界タイトルの価値が下がるわけではありません。
特に女子は、誰もがロシアのトップ3を期待していたので、ロシアの不在は大きなインパクトがあります。日本の坂本花織は、北京で銅メダルを獲得しており、現在一番人気の選手です。
今回の世界選手権は、予想がつきにくい分、よりエキサイティングかもしれませんね。また、今回は技術的な戦いではなく、ロシア勢が何回4回転ジャンプを跳ぶかということではありません。
芸術的な側面がより決定的なものとなり、観客はこれを評価します。このスポーツは、無意味にフィギュアスケートと呼ばれているわけではありません。
怪我が、今回の世界選手権でルナ・ヘンドリックスにかかるプレッシャーを軽減してくれるかもしれない
現時点では、彼女のケガの重症度や影響を評価することはできませんが、鼠径部の小さな裂傷です。いずれにせよ、今回の世界選手権に向けた彼女の準備は中断され、精神的にもハードになるだろう。
ルナ・ヘンドリックスは、北京五輪で8位に入賞したことを誇りに思っていたが、それでもオリンピックで自分の最高の姿を見せられなかったことが歯がゆかったという。だからこそ、彼女はこの世界選手権で、もう1度すべてを出し切り、美しくシーズンを終えるために、やる気満々だったのだ。
怪我が軽く、精神的に乗り越えられるのであれば、プレッシャーから解放され、自由になれるかもしれません。ルナ・ヘンドリックスは競争力があり、アドレナリンが作用すれば、彼女が現在期待している、あるいは恐れている以上のパフォーマンスをまだ発揮できるかもしれない」
「彼女はこれまで、確かに多くの怪我を克服してきました。でも、彼女は今回の世界選手権の棄権を考えたことがないので、大丈夫だと思います。
これは素晴らしいシーズンの最後の試合ですが、厳しいシーズンでもあります。彼女の体が疲れきっているのは明らかだ。この世界フィギュアが終われば、彼女はようやく休暇を取れるだろう。しかし、彼女の兄でコーチのヨリックが言ったように、とにかく頑張れということだ」
※参照・出典:sporza
ベルギーのジャーナリスト・ミーゼル氏
ベルギー記者の視点での世界フィギュア展望、非常に興味深いわよね。
「今回は技術的な戦いではなく、ロシア勢が何回4回転ジャンプを跳ぶかということではありません。芸術的な側面がより決定的なものとなり、観客はこれを評価します」
まさにこの部分は、今大会の特徴でもあり、本来の「フィギュアスケート競技」について核心に迫っている部分だと思う。
皮肉なことに、世界フィギュアと同日程でロシアは「技術」偏重のジャンプ大会を、世界最高レベルだと謳い、ぶつけてきているのよね。
ただし、今までジャンプ技術をそのまま演技構成点にも、そっくり反映させてきたISUジャッジが、きちんと芸術性を評価できるかしら?
そして、ミーゼル氏が指摘するように、来年さいたまでの開催が予定されている世界フィギュアのロシア「枠」はどうなってしまうのかしら。
【世界フィギュアタイムスケジュール】
※日本時間で表記
3月23日(水) | 19:10~23:55 | 女子ショート |
3月24日(木) | 2:30~5:25 19:15~23:54 | ペアショート 男子ショート |
3月25日(金) | 2:20~5:44 19:00~23:57 | ペアフリー アイスダンスRD |
3月26日(土) | 2:00~5:55 18:55~22:50 | 女子フリー 男子フリー |
3月27日(日) | 1:05~4:24 21:30~24:00 | アイスダンスFD エキシビジョン |
【ライスト】
FODプレミアムは「世界フィギュアスケート選手権2022」の全カテゴリ・全選手の演技をLIVE配信。
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【女子ショート全滑走順】
【女子最終グループ滑走順】
滑走順 | 選手名 | 日本時間 |
28 | カレン・チェン(米国) | 23:17~ |
29 | 樋口新葉(日本) | 23:23~ |
30 | 坂本花織(日本) | 23:30~ |
31 | アリサ・リウ(米国) | 23:36~ |
32 | ユ・ヨン(韓国) | 23:42~ |
33 | ルナ・ヘンドリックス(ベルギー) | 23:49~ |
【羽生結弦関連新書籍のご案内】
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【羽生結弦展2022情報】写真家の能登直さんが出品します
こちらでお見せしている写真は、2年前の「羽生結弦展2019-20」でお借りした作品の再掲載です。2019年12月にトリノ(イタリア)で開催されたグランプリ(GP)ファイナルのエキシビションで撮影されました。
最初はリンクサイドでの撮影を考えていたそうですが、当日の練習で照明の当たり方がきれいだったことから方針を転換して、スタンドから撮影したそうです。
狙い通り、氷の上に羽生選手の影が映りこむ一瞬を見事にとらえました。影まで美しいと話題になりました。
今回は、2007年全日本ジュニア選手権で演技する羽生選手など、能登さんならではの1枚も選ばせていただきました。そのほか、一筋の光や、飛び散る氷を生かしたドラマチックで芸術的な作品にも期待してください。能登さんの作品を5点選ぶのも、とても難しい作業でした。841ミリ×1189ミリの大きなパネルで、能登さんが切り取った世界観を十分に堪能していただければと思います。
※美術展ナビより一部引用・出典
田中宜明氏に続き、能登直氏も出品が決定に!
これは嬉しいわよね。ますますオンライン予約ができるのか心配になってきたわ汗
☆合わせてお読み頂きたい
ジャッジの参加を認めない!本日開幕の世界フィギュアと女子ショートは? - 羽生結弦好きのオネエが語るフィギュアスケート |
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オネエさま こんばんは☆
坂もっちゃん、五輪よりさらに良かった感じ、集中力があって氷を切り裂かんばかりな演技でした。キスクラの歓喜が松竹新喜劇っぽいのが坂本さんでしたw
昨季の忍者エキシでガッカリしたんですが、N杯からグングンよく観えてきました。
新葉、アクセルは残念だったけどスピンのレベルを落としてるのが‥‥フリーで思いっきり演じて!
ルナヘンは怪我で着氷がちょと痛そうに見えましたが、大人っぽくて好き。コーチ2人も又見れてよかったw
アリサも急に大人びてきて五輪より良かったかな。
個人的にはクラコワちゃんのスケーティングが滑らかで好印象でーす。
芸術感は今回はパパシゼで汗
>おばちゃん様
おばちゃんさん、こんばんは!
今女子ショートの感想を書いてます笑
ルナヘンのテーピングが痛々しさを物語っていましたね。
坂本は流れるようなスケーティングに質の高いジャンプで、スコアに納得です!
アリサは、演技後なんで泣いてたんでしょうか!?
オネエさま、こんばんは
ルナが最終滑走で登場いたしましたね!怪我の悪化の心配もありましたが、堂々と演技してくれたことに感謝です。今日の記事の内容を全面的に支持してます。本当にそうだとおもいました。ジャンプだけではなくてフィギュアの美しさを鑑賞、吟味できる貴重な大会かもと感じます。
なんだかゆっくり演技を楽しめた気がします。
日本の選手たちが台乗りできたら嬉しいですね。
坂本選手は調子を落としていると言う話も聞きましたが、本番に照準を合わせてくる力はさすがとしか言いようがありませんね。
>くりかのこ様
くりかのこさん、こんばんは。
ショート前にルナの記事をお話できて良かったと思いますし、
フィギュアの芸術性を味わいながら、ジャンプだけでない部分にも注力し見ることができました。
坂本は圧巻でしたね、一人スケーティングの質が違いすぎました。
ロシアとベラルーシ不在の世戦、なんて気持ちがいいのでしょう!のびのび育った21世紀の女子たちが本領発揮!これぞ世界選手権にふさわしい。女子も、ペアも、審判に疑義を挟む瞬間もなく、お互いに成果を讃えあう、素晴らしい大会の始まりでした。ロシア、「旧ソ連ジャッジ」がいない大会は、こんなに清々しいのですね!男子とダンスも楽しみですね!
>パリから愛を込めて様
女子ショートはジャンプ以外の部分も注力して見ることができました!
アイスダンスではパパシゼの演技に注目しています。
オネエさま
ニコル.・ショットから見ましたが、劇場型の演技(最近勝手に劇場型、
運動会型と分類してます)が多くて、私の好きなフィギュアはやっぱり
これよね〜、と思いました。かおちゃん素晴らしかったです。清々し
い、スケールの大きな演技、の後のキスクラのアワアワ振りも彼女
らしくて微笑ましかった。フリーも各選手の美しい演技に期待して
います。ルナの情報ありがとうございます。出場出来て良かった!
>ドラゴンバアさん様
ドラゴンバアさん、こんばんは!
劇場型の演技という表現、とてもわかりやすいですね。
わちゃわちゃしないプロには、曲もしっかり聞きながら、選手達の演技に集中できますね。
オネエさま
オネエさまが書かれた
「今までジャンプ技術をそのまま演技構成点にも、そっくり反映させてきたISUジャッジが、きちんと芸術性を評価できるかしら?」
に激しく同意しました。
より回転数の多いジャンプを、より多く何本いれるか。
たしかに4回転を跳べるスケーターは一握りなので、その努力と身体能力(才能)は評価されるべき、、、ですが、プレロテやエッジをスライドさせる、明確な離氷が分からないジャンプを、我が家では「嘘ジャンプ(ジャンプ技術がないジャンプ)」と呼んでいます。
ジャンプの定義があるので、エッジエラーは修正しなければならないと思いますが、離氷という、体の感覚で覚えていることを修正するのは至難の業ゆえ、スケーターは何年もかけて修正していく。
でもエッジエラーとアンダーローテだけを(?)認めないことを、まるで「ジャッジの確かさ」のようにアピールして、先述のいくつかのパターンの「嘘ジャンプ」は、「より回って、より多く、派手に」を促している?と感じるほど、ISUは都合良く見逃す。
むぅ。嘘ジャンプへ百歩譲っても、GOEの要素を満たしていない嘘ジャンプに驚くくらいの加点。
その加点への腹立ちを、これまた百歩くらい譲ってぐぐぐぅっと抑えても、これが演技構成点にそっくり反映してしまうことには、もうこれ以上は譲れない百歩を試みても(あらゆるスポーツが進化していると解釈しようと試みる)、フィギュアスケートがフィギュアスケートではなくなってしまうと、心底、ガッカリします。
フィギュアスケートに憧れた理由のひとつは、あの広いリンクを、たったひとりかふたりで使って、でも使えるからこそ、スポーツで人生レベルの表現をできる選手がいるからです。
敢えて跳ばない見せ場があったり、とんでもない美しいスパイラルを堪能できたり。
ジャンプだけでハラハラドキドキではなく、いまでは得点にもならないであろうミシェル・クワンのトスカで走りぬけるようなステップや、様々な選手のステップは、「ここが見せ場!」と、滑る方も観る方もハラハラドキドキしました。
毎度ながら長くなりましたが、元ヘタレスケーターとしては、リンクを独り占めできる際に、もっとも難しかったのは技術よりも表現でした。
ただヘタレが感じたことは、「デッサンを描けないピカソはいない。表現するには技術を培ってこそ、すこし自由になれる」で、いままさに「嘘ジャンプなしで、人の心を鷲づかみ」できる、子供の頃から心に残るピカソ級のスケーターは、百年にひとり、ふたり、、、かなと感じています。
至宝を評価できないISUって。。。
>テンコ様
テンコさん、こんばんは!
「デッサンを描けないピカソはいない。表現するには技術を培ってこそ、すこし自由になれる」という言葉に激しく同意です。
ISUは正しい技術さえも否定し、フィギュアを衰退させてきた組織。
今はジャッジでなく、演技を見るファン一人一人の方がよほど目が肥えていると思います。