今宵は1996年にタイムスリップ。
旧採点方式において、
なかなかお目にかかることができない6.0満点。
そんな満点を連発したオンナの戦いを今日はクローズアップするわよ!
王道のラフマニノフを敢えて「シンプル」に魅せた
この年、カナダの
エドモントンで開かれた、
世界フィギュア
スケート選手権。
オクサナバイウル、ケリガンが
抜けた後、優勝の大本命は、
出たわ~!
中国のチェン・ルー
このオンナすごいプライド高そうよね!
ビッチっぽくて、いちいち好きだわ笑
ほら、演技が始まるわよ、
あたしを見なさい!笑
シャキーン!
目からビーム光線出てるわよ。
ロックオン状態よ、すごい眼力。
彼女手足が長くてダイナミックなのよ。
それでいて、大人びた妖艶な演技でね。
技術に関していうと、
スケーティングを漕いでる感が
凄くて、美しくないのよね。
ジャンプに入るまでの初動時間が
鈴木明子ばりに長くて、
跳ぶわよ!感が強いの。
見てもらうとわかるんだけど、
今のボーヤンと同じで、
ジャンプの時に顎が上がってるのよね。
それでも彼女は当時、
フリーで3ルッツを
2回が女王の布石
と言われている時代にきっちりと決め、
「ラフマニノフ第2番」
のドラマティックな盛り上がりを、
大袈裟に演じるこれまでの振付とは違い、
あえてシンプルに魅せたのよ。
この振付を担当したのは、
カナダのサンドラ・ベジック。
シンプルだからこそ、
美しさが引き立ち、
女性の持つ内面の繊細さを、
サンドラの世界観を
チェンは見事に表現したのよ。
ヤッターーー!
画面越しからチェンの絶句が
聴こえてきたのよ。
二人のジャッジが6.0満点!
フランスのジャッジが
芸術性にひと際厳しい国が、
満点をつけたのよ!
この旧採点方式で見ると、5.7点以上で
あれば上出来!とされてきたぐらい。
満点はもう
これ以上のものはない、
ジャッジもお手上げ!宣言。
あんたの演技が一番よ!!!
の太鼓判を押されたも同然。
見ていた誰しもがこの時、
ルーチェンの優勝を確信したはずだわ!
でもドラマはここからなのよ。
アメリカの15歳天才クワンが「サロメ」で勝負に出る
瞳の横に付けたラインストーンが
印象的なまだあどけない15歳の
ミッシェル・クワン
でも不思議よね。
こうしてスタートポジションに立つと、
顔が豹変するのよね。
彼女が勝負に選んだ曲は
「サロメ」
振付はローリーニコル。
サロメは王宮で美女が王を踊りで誘惑する
といった売女、バイタ!笑
なんて腰のくねらせ具合なの!
少女から大人へと変貌を遂げる、
その絶妙な位置から、誘惑する表現が
なんとも言えないのよ!
彼女も3ルッツを2回組み込んで、
それにしてもすごい引き寄せて跳ぶわよね笑
彼女のフリップは惚れ惚れするぐらい
美しい姿勢だわ。
シンプルに魅せた
ルーチェンと対照的で、
誘惑するサロメの
曲の盛り上がりに
乗せてどんどん迫ってくるようなクワン。
終盤、ふと同じポーズで流れるシーンが
あってね、ここの間が絶妙なのよね。
そしてジャンプを決めた直後に、
突然フィニッシュ!
この構成、突然終わるパターンは
見ているものに不思議と何か余韻を
残すのよね。
あたしは王を誘惑して、
あんた地位も財産も全部根こそぎ
奪えたに違いないわって、
確信したわ笑
なんと、
6.0点満点がまた二人!
9人中6人のジャッジが
クワンに1位をつけ、
見事に初の世界選手権女王に!
フランクキャロルコーチの
身震いみたの最初で最後かもしれないわ。
去年、この名伯楽は60年のコーチ生活に
終止符を打ったのよね。
「もうヨーロッパやアジアへ向かう飛行機に乗りたくないんだ」
旅行好きなあたしからみたら、
なんて贅沢な発言なの!って思ったけど、
選手の責任を背負い、
長い時間、飛行機での移動は
想像を絶するプレッシャー
があったに違いないわ。
いつかコーチにスポットを当てた記事を
書いてみたいわね。
6.0点満点でも優勝できない、
なんて熾烈なオンナの戦い!
この世界選手権はあたしの記憶に
今でもはっきりと刻み込まれているのよ。
そしてこの後、クワン黄金期へと
突入!かと思いきや、
顔芸、お口あんぐりオンナに
金メダルかっさらわれるのよね。
出たわよ~、タラ江!
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愛のオネエサロン
こんばんは(^^♪
クワン♡ 大好きでした。
オリンピックの金メダルには恵まれなかったのが切ないです。
長野のときのちょっとしたミスでタラ江さんに金メダル持っていかれちゃったのが残念だったのを思い出します(>_<)
金メダル決まった時のタラ江さんの「きゃー‼‼」の叫び方が物凄かったですね。
ソルトレイクシティではまさかのサラ・ヒューズに持っていかれ・・・。
オネエ様、ジャンプまでの初動時間‼ 笑ってしまいました。
明子さんの片手伸ばしがいつも気になってたんです(^^;)
男子でもリンクの端まで行ってしまうほどの助走の人いますもんね(^^;)
>応援するのみ子様
こんばんは!
クワンは世界選手権でも幾度となくタイトルを
手にしてきたのに、オリンピックでは金を取ることが
できませんでしたものね。実力プラスアルファが
必要なのでしょうか?タラ江は
アピールが凄すぎて、見ているこちらもジャッジにも
インパクトがあったと思います笑
ソルトレイクもまたドラマティックでしたね。
その記事はまたクワンにフォーカスを当てて、
書いてみたいと思います!
ジャンプまでの時間が長すぎる選手、昔は多かったと思います。
Tomoさん、大好きなミシェルクワンを取り上げて下さって、またまた感謝です。
私の中の彼女はいつもソルトレイクシティの金色の衣装です。
その姿を見たとき、『そうよ、今度こそあなたが金メダルよ!』って思ってたら、まさかのサラヒューズ…。
15歳のクワン、初めて見ました。すごく大人っぽいですね。アップが中島美嘉みたい。
15歳でサロメなんて、ザギトワのカルメンもTomoさん曰く『まだまだ』なのに、演じきれたんですね。
何とも惹きつけられる選手でした。
>マルタ様
こんばんは、マルタさん。
ソルトレイクでの金衣装は並々ならぬ想いが
あったと思います。そしてスルツカヤも、、、
あんなにドラマティックな展開はそれまではなかったと思います。
彼女は15歳でしたが、クワンらしいサロメを見事に演じましたね。
この世界選手権が彼女の飛躍のきっかけになったと
いっても過言ではないと思います。
またクワン特集致しますので、楽しみにしていてくださいね。
息づまる戦い、リアルタイムで見たかった~その頃は今ほどスケート見てなかったのですがクワンの演技好きでした❤情感たっぷりの表情や長いS字美スパイラル。
15才で売女!?ジュニアっぽさは全くない。動きや所作は年齢や経験もありますが、元々のセンスもありますね。彼女も場内を惹きつける劇場型でしたね。
>きんせいか様
そうですね、きんせいかさんの仰る通り、
まさに劇場型!!!
特にあの元祖スパイラルは優雅で惹きつけられました。
6.0満点でも勝てない勝負なんて、すごいと当時は
思わず叫んでしまった記憶があります笑
この記事で陳露、思い出しました
1位ではないけどいつも二位や三位に手堅く入っていたような。華々しくないけど手堅く いつもいい仕事してますね、みたいな印象でした。
兎にかく彼女は辞める時の試合が印象に残ってて、氷にひざまずいたんだか、キスしたんだか?何か万感の思いで最後に氷にお別れしたんですよね
本当にスケートが好きなんだと思いが伝わってきて、私達も観客もジャッジも、きっとスケートに関わる人びとみんなジーンと胸が熱くなりましたね・・・・
クワンは現役時代が長い選手でしたね 出てきた時からもう、安定感があり上手くて表現力も有りました 。もう、これは女王になるだろうと。
が!みどりがもの凄い迫力のある選手だったので、やはりそういう選手は稀なんだ,とみどりロスにも陥ってました(どれだけ好きなんだ)
>ジゼル様
そうですよね、何気に2大会オリンピック連続銅メダルも
彼女は獲得しています。最後のシーンはわたしも
今でも脳裏にしかと焼き付いています。
氷にキスって、なんてドラマティックなんだろうって。
クワンは仰る通り、安定感と表現力の選手でしたね。
3-3というコンビネーションで調子を落としてしまったのかもしれません。
みどりはもう女子フィギュア史上最高のスケーターと
思っていますから、彼女を超える選手は今でも現れていないです、
わたしの中では。あんな選手がまた出てきたら、もう大変!笑