皆様、こんばんは。
世界フィギュア開催決定の裏で、あまり報道されていない、コロナ感染の後遺症、そして未だに回復せずに苦しんでいるスケーター達。
今日はふたりの選手にスポットを当ててお話していきたいわ。
ISUが世界フィギュア開催を予定通りと発表したことで、各メディアは「開催」ばかりを取り上げているけれど、
本当のリスクを伝えている機関は果たしてあるのだろうか?
昨季のロステレコム杯で6位になった、ロシアのアイスダンススケーター、アナスタシヤ・シュピレワヤ選手(21歳)。
彼女はコロナを患い、回復したかに見えたがその後コロナ合併症となり、関節が弱ってしまい骨が練習の荷重に耐えられなくなり、
現役競技を引退せざるを得なかったという事実、、、
わたしがいつも拝読させて頂いているブログ、『ロンドンつれづれ』ポプラさんが、
シュピレワヤ選手のインタビューをいち早く取り上げて下さり、翻訳してくださっているので、ポプラさんのお言葉と共に、
ここでご紹介させて頂くわね。
CORONAVIRUS: INTOXICATION, ARTHRITIS AND TWO FRACTURES
(コロナウイルス:中毒症、関節炎、2か所の骨折)
「検疫が終わって1週間氷の上で練習しましたが、私はすぐに具合が悪くなりました。 コロナに感染したのです。最初は自宅療養をしていましたが、どんな薬を使っても2か月も熱が下がらず、医師を呼びました。
抗生物質を2種類使いましたが、まったく症状は改善しませんでした。 腎臓が痛み始め、その他にも症状が出始めました。気が狂うかと思うぐらい息が苦しくなって・・・ベッドから起きてトイレに行くだけで、窒息しそうになるのです。歩こうとしましたし、呼吸の訓練をしましたが、何も役に立ちませんでした。
ガマラヤの中心部にある病院に行くことにしました。スポーツ専用の病院です。そこで10日入院しましたが、その間中彼らは私の血をきれいにしようとしました。コロナウイルスにより血が大変に汚れていたのです。コロナによる合併症が全身に及んでいたのです。つよい中毒症状がありました。少し良くなって、退院しましたが、家でもまだ熱は続きました。そして病院をでても隔離されていましたから、練習ができない期間は大変に長期に及んだのです。
やっと氷に乗ることができるようになっても、これは大げさではなく、たった1時間でした。 次の朝、私の足は大変に痛んで、立つことすらできませんでした。いったいなにが起きているのか…まったくわかりませんでした。なぜこんなに足が痛むのでしょうか。もちろん、すぐに病院に行きました。「反応性関節炎が起きている」と言われました。「コロナ後の合併症です。これは良く起きることで、さらに3週間自宅療養が必要」といわれました。私はダンスパートナーとコーチにそれを伝え、自宅で座っていましたそうするしかなかったのです…。
その間、自宅でもできることをしようと思いました。絨毯の上で腹筋をしたり背中や足を鍛えたりしました。でも、氷の上での練習やエアロビックとは違います。もう治ったと思って、またスケートの練習を始めましたが、1週間したらまた足が痛くなったのです。今度は両足とも、そして2倍の痛さで戻ってきたのです。
最初は、これ以上訓練を怠ることはできないと思って痛み止めを飲んでいました。アスリートならそれで数週間はもつことを知っています。でも状態はどんどん悪くなるのです。まず、鎮痛剤の中毒になります。そして本当のところ、それは実際の治療ではなく、問題はどんどん悪化するのです。私の場合もどんどん悪化しました。再度検査に訪れたところ、両足とも中足骨が骨折していることが分かったのです。
医師によると、病気の後、私の関節は全て弱ってしまっており、骨が(練習の)荷重に耐えられないということでした。いつもの半分しか練習していなかったというのに…。いったいどうしたらいいの?私はパートナーとコーチに自分の治療について話しました。
PSYCHOLOGIST’S HELP AND READINESS FOR A NEW LIFE
(精神分析医の助けと新たな人生への覚悟)
アナスタシアは、上記のタイトルで、ダンスのパートナーシップの解消と、競技生活からの引退についても話し、その後の彼女の精神的苦痛と最後にはコーチを目指している心境を語っている。パートナーからは、もう待てないと言われたというが、それも仕方のないことだろう。
精神科医には「いくつで引退しようと思っていたの?」と聞かれ、「30歳位」と答えた時、「そう、その後何をしようと思っていたの? そして、それを9年早く始めたたと思えばいいんじゃないかな?」と言われて、前向きになれたと答えている。
アイスダンサーの競技寿命は、ジャンプなどを跳ぶシングルスケーターに比べては長いものだから、21歳での引退はたしかに悲しかっただろう。
しかし、コロナの後遺症を抱えたままあと何年かかるかわからない治療にくわえ、新たなパートナーを探すことも難しい、という判断があったという。
それにしても、ジャンプなどの身体にきついエレメンツのないアイスダンサーでも、両足骨折するほどの負担を体に与えるコロナの後遺症は、本当に怖い。
コロナに罹患した後、まだ競技会で見ることのできないメドヴェデワ選手やコストロナイア選手は大丈夫だろうか。
また、ロシア国内戦で勝利はしたが、演技後青い顔をして肩で息をしていたシェルバコワ選手は大丈夫だろうか。
実際に罹患して、競技生活を引退せざるを得なくなった選手の体験インタビューを読むと、やはりこの病気にアスリートは罹ってはいけない、と思わざるをえないのである…。
コロナ後遺症で関節が弱くなってしまい、身体を形成する骨がもろくなり、フィギュアを続けられなくなってしまっただなんて、、、
どれだけ辛かったことか、、、
まだまだアイスダンスとして活躍していけるはずだったのに、、、
ロステレコムの管理体制に本当に疑問しかないわ!
アリエフ、そしてコストルナヤなどの有名な選手は報道されるだろうけれど、
そうでない選手達も含めると、一体何人の選手がコロナに罹ってしまったか。
ISUの冠を付けているのだから、ロシア主催側に対して何の警告なりなかったのかも不思議。まあないでしょうね。
☆合わせてお読み頂きたい☆
そしてもうひとり、11月に開催されたロステレコム杯に出場し感染したという、エストニアのエバロッタ・キーバス選手(18)。
いまだにコロナから回復していなく、精神的にも大変な思いをしているそうよ。
※参照:DELFISPORT
ロステレコム杯といえば、バンケットまで開き、どんちゃん騒ぎをしてクラスター発生した大会よね。
ISUはもっとコロナ感染の本当のリスクについて、きちんと把握しているのならば「枠取り」の為に「今」開催するべきか
どうかの決断は「NO」のひとつしかないはず。
ポプラさんがブログ記事の中で、最後に仰られた言葉、
「この病気にアスリートは罹ってはいけない」
まさにここだと思うのよ。あたしは真っ先に全日本前の羽生結弦の言葉を思い出したわ。
「まずは自分が感染拡大のきっかけにならないように。そして、自分自身もかからないようにして。自分が今、最前線で頑張っていらっしゃる医療の方々の負担にかからないようにすることが一番大切だと思っているので、こういうを決断したからこそ、責任を持って、しっかりといい演技をするべき」
五輪というのは確かにアスリートにとって命を懸けるべき大会なのかもしれないけれど、
その選手達にだって、その後の長い人生がある。ISUはもっとこうしたスケーター達の声や後遺症での現状に耳や目を向けるべきよ。
今回記事紹介を快諾してくださったポプラさん、どうもありがとうございます。
いつも客観的にかつ多角的にフィギュアを捉えてらっしゃるポプラさんのブログ、本当におすすめです!
ぜひ皆様一度遊びに行ってみてくださいね!
そして、恐縮ながら、ポプラさんのブログ内でわたしの記事をご紹介頂いております。
ポプラさんブログ『ロンドンつれづれ』
記事内で「彼女のブログは」と仰られているところにお優しい配慮を感じました。
わたくし一応、見た目は野郎(女郎)なのですが、中身は乙女なので、、、(お願い、物投げないで!)
話は戻りますが、現時点で世界フィギュアストックホルム公式サイトでは、チケット販売は見合わせているのとのこと。
但し、状況が改善されることを期待していて(チケット販売できることに転じれば)、その際にはすぐに告知するそうよ~。
なんだか選手達の健康と安全を考えると、言葉も出ないわ、、、
最後までお読み頂きありがとうございます。
View Comments
ひどい話だなぁ…
ロシアなんて、ほぼプーチンの独裁国家だからコロナの変異種が出てても公表してないんじゃないの?
コロナの後遺症で骨が脆くなるってあるの?
ロシアって何もかも信用できんわ!
>燦太様
燦太さん、こんばんは。
選手の安全よりも国の名誉の為が第一なんでしょうね。
後遺症で関節が弱くなるって、その後の生活にも支障が出ますものね。
乙女の定義
若い女性!
若い(わかい)←重要
穢れを知らない女性
穢れ(けがれ)を知らない女性
穢れを知らない←重要
よってオネエ様は乙女の定義からハズレてると強く強く思う…、のりえです!
>乙部のりえ様
のりえさん何を言ってらっしゃるの?
人生の荒波に揉まれ、酸いも甘いも知り尽くした大人の女性こそが、
魅力が増し、乙女心も逆に育てられるのよ~
だから、アナタは雑巾絞りしてなさい!笑
オネエ様
人生の荒波に揉まれ、酸いも甘いも知り尽くした…
それ、熟女でんがな!!
自分で大人の女性って言っちゃってるし(笑)
>乙部のりえ様
のりえさん、貴女見習いでしょ!?
舞台の床磨きに集中して!笑
のりえ様
乙女ってのは、若さは関係ないのよ!
ハートよ。
苦しみも味わいながら、外側は汚れようがピュアでかわいくて、けなげで、穢れのない熱いハートの持ち主が乙女なのよ!
私も61歳だけど乙女なの。(手禁にされそう)
オネエさまは、絶対乙女だわ。
そして、ロンドンつれづれのポプラさまも乙女よ!
ずっとポプラさまのブログ拝見してます。ポプラさまのご自身の写真は紛れもなく乙女。
あらあら、話がそれた。
ワールドは無観客みたいだけど、ロシアは怖すぎます。
コロナを甘く見てるわ。ロステレコムバンケ見れば、おバカ丸出し。
一応自称アスリートの私は怖くて怖くて。
アナスタシア選手の話は、レアなケースで済ませてはいけない問題だと思います。
21歳の若さで競技を離れざるを得なくなった彼女の次のステージに光が指すよう祈ります。
>杉姐様
横から失礼致します。
年齢なんてただの記号だと思っていますわ!
仰られる通り、様々な経験を乗り越えてこそ原点である乙女心に辿り着くのではと!笑
のりえさんにどうか一から教えて差し上げてくださいまし!
杉姐様
短くて申し訳ないですが、
出禁!!
のりえ様
やはり、出禁ですか?
あたくし、興奮して 手禁と書いてました。ごめんなさい。
>乙部のりえ様
おだまり!!!
オネエさま、ポプラさま
貴重な記事をありがとうございます。
彼女がいつか、コーチになられることを願います。
使い捨てのようなロシアにおいて、きっと誰よりも選手の健康や将来まで考えることができるコーチになられるはずです。
血流が悪くなることがひとつの特徴であるコロナは、
後遺症ではないですが、深刻な脱毛も多く報告されています。
もし魅せるスポーツで試合当日までに髪の毛が生え揃わなかったら、
これも悲しいです。
ロシアの「他人事」「自分さえ良ければ」体質が、
一連のことで、ますます露呈しているような。。。
>てんこ様
てんこさん、こんばんは。
スケーターの後遺症についてはポプラさんが真っ先に記事に上げてくださったので、
わたしもより深く考えるきっかけになりました。ポプラさんに感謝しています。
コロナによって脱毛もあるのですね。
スポーツ競技をすることはもちろん大切なのですが、その後の人生もまた長いものであり、
健やかに過ごせるようにすることが一番ですよね。
オネエサマ、サロンの皆様、こんばんは(^^)
あの、ワールド、バブルで無観客では無いのですか?
アメリカのイメージだったのですが。
チケット売る計画ありなのですか?
なら、時を戻そう、で、反対なんですけど(^_^;)私の読んだネットニュースには無観客の予定と書かれていたような…。
混乱(*_*)
>ライトファン様
ライトファンさん、こんばんは。
今のところはチケット販売は未定としながらも状況が変わることがあればと公式サイトに
記載が書いてありました。バブルと言っても国によってその具体策は違うのでしょうかね?
いっそのこと、もう無観客です!と言い切ってしまわないのが、不自然ですよね。
拙宅ブログをご紹介、ありがとうございます。
また暖かいコメントの数々。
イギリスではすでに国内40か所に、後遺症を抱える人々のための診療カウンセリングを開設しています。 そのぐらい、コロナの後遺症は問題化しています。入院しなかった若い人にも多く出ており、風邪程度の症状だった人が、1,2か月後に重い後遺症を起こして仕事を辞めざるを得なかったという例も報道されています。
私のブログにも、主治医が4月にコロナに罹り、その後遺症で12月に死亡した、というコメントをくれた方がいました。
侮ってはいけないのでしょうね。
皆さんも本当にお気を付けください。
>ポプラ様
イギリスで後遺症の方々への医療カウンセリングがすでに開設されているのですね。
ISUはこうした機関の存在を知っているのでしょうか?
選手は若いから大丈夫というのは安易な考え方で、今回ポプラさんの記事を拝読して、
もっと危機感を持って発信していこうと思いました。
オネエさま、
サロンの皆さま、
こんにちは。
ポプラさんのブログを紹介してくださりありがとうございます!オネエさまのブログ同様、正統乙女のブログですねー!どちらも今後とも応援させてください。のりえさんのコメントもいつも楽しみにしてます(笑)
フィギュア界の一連の運営方法は本当に観ている側からするとやるせない。
コロナ禍での世界選手権開催なのに無観客にするかも即決できないなんて。
彼らは多くの未成年の選手をシニアとして世界で戦わせている自覚がない…17歳からシニアにするのか、現行のままなのか、そんな議論をしている世界でThe show must go on...と騒ぐISUには冷静になってほしいです。
テニス界は選手会がありますが(あとは野球界とか?)、未成年が大半を占めるフィギュア界こそ、彼らが意見を述べるための機関があってもいいように思います。
あと、Dリーグ(プロの日本ダンスリーグ)は採点に審査員20点、オンライン観客20点の配点方式を採用していると最近聞きかじりました。
組織票などの心配がどう解消されているかまでは理解していないのですが、採点競技である以上、ファンの評価もインクルードしたらどんな世界になるのかなー。別記事でしたが、ホークアイが採用されたフィギュアの世界も観てみたい!
色々と話が横道を逸れまして失礼しました!
次の記事も楽しみにしています!
>パフェ食べたい様
パフェ食べたいさん、こんにちは。
正統乙女のブログって嬉しいですど、またのりえさんに何言われるかわからないわ笑
こちらこそ、これからも宜しくお願いします!
選手会というのはとても有意義な会ですよね。
ISUはコロコロ勝手に変えますよね、フリーの演技時間を短くするのも選手側の立場からしてみたら
どうだったんでしょうか?
選手会で意見交換があれば良いですね。今度ブログに取り上げてみます!
オネエさま、
ホントに!フリー演技時間短縮に関しては、選手の希望を聞きたいですね!自由に発言できる場があればいいのに。オネエさま視点での問題提起、今から楽しみです!
そして
オネエさま、のりえさんの絆?もうらやましいー
>パフェ食べたい様
パフェ食べたいさん、こんばんは。
フリーの演技時間の短縮は選手にとってきついですよね。
女子のスパイラルも戻してほしいです~