北京五輪に出場する為に、現地入りしていた米国のヴィンセント・ジョウが直前にコロナで欠場せざるを得なくなったこと。
そして世界フィギュアで表彰台に上がるまで、どのような葛藤や苦悩があったのか自身のSNSで話しているのよ。
1ヶ月半ほとんど練習が積めない状況の中で、彼はどのようにして本番に集中していったか、一緒に見ていきましょう。
フランスへのフライトの数日前、私はほとんど諦めていました。両親はすでに、今週の休暇にどこへ行こうかと話し始めていた。しかし、これは「もう十分やったし、これ以上やってもしょうがない」という安易なものではなく、人生で最も困難な戦いの一つと戦っていたのです。
2022年のオリンピックにフル出場するという、いつも身近にあると思っていたものを失ったショックと悲しみは、帰宅後、まるで電車のようにあっという間のスピードで襲ってきました。しかし、それは一度に襲ってきたのではなく、まるで檻のように私の頭と心に迫ってきて、檻がこれ以上閉まらないようにすること、ましてや開けようとすることには、大変な努力が必要だったのです。
世界選手権に出場することを決めたのは、たった1つの思いからだった。少なくとも、挑戦しなかったことを後悔しながら残りの人生を生きたくはなかった。オリンピックの団体戦前から、1ヶ月半ほど普通に練習もスケートもできず、体調が崩れ、氷の感触も、フィギュアスケートの仕組みもわからなくなっていたのです。スケート靴を履くどころか、リンクに向かうことすらできない日もあったほどで、すべてが苦痛でした。
でも、その思いがあったからこそ、フランス行きの飛行機に乗ることができた。自分のためにやりたいという思いが上回ったのだ。言うまでもなく、僕の精神状態やトレーニング不足を取り巻く常識では、フランスで2度目の失敗をすれば、僕の精神状態や情緒が完全に崩壊してしまう可能性が高い。
私はこれまで、多くの未知の世界に飛び込み、多くの犠牲を払ってきたが、そのほとんどは、ここで踏み出した一歩に比べれば、微々たるものだと思う。
フランスでトレーニングを始めたとき、私は奇妙なほど自由な気持ちになりました。失敗を恐れて尻込みすることもなく、たった一度のチャンス、たった一度の償いのために、自分のすべてを捧げることができるのです。私は、まるで翼を得たかのように、すべての瞬間を吸収し、微笑み、周囲に感謝する瞬間が何度もあったのです。そして、メダルを取れるとわかったとき、オリンピックで陽性反応が出た日からずっと溜まっていたものが解放され、大きな安堵感を得ました。
※出典・参照:@govincentzhou
昨季の世界フィギュアでフリーに進めず、
今季のスタートから、いつにも増してヴィンスの演技に気合いが入っているなというのが、画面越しにも伝わってきていたわ。
ずっと夢見てきた五輪という舞台、4年間の思いがコロナによって打ち砕かれてしまったこと。
彼の心境を文章にして読んでいくだけで、まるで底が見えないような暗闇に襲われそうになる。
世界フィギュアで一番心を打たれたのは、ヴィンスの演技だったわ。
同じ米国から出場したマリニンのショートは、それは次世代のスター性を感じさせる予感さえもした。
だけど、まだ彼の演技にはドラマがないのよね。
フィギュアスケートって、その選手が歩んできた道のりがあって、積み重なって演技に滲み出る部分があると思う。
ジャッジなんかでは計れない思いがね。
なぜヴィンスばかり、ジャンプの回転不足がターゲットにされてきたのか?まるで彼のその思いを踏みにじるかのようで、
あたしは怒りさえも覚えたわ。
どうか、少しでも彼の心が休まり、また次の一歩を歩み出せますことを願って、、、
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草太のスーツ姿に思わずドキッとしてしまったわ!貫禄がある中間管理職っぽい笑
友野はどうしてもサラリーマン姿のエキシビジョンが、頭から離れないわ~笑
こちらは、4/23(土)・24(日)に、iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川で開催される、
ファッションショーとエンターテイメントを組み合わせた「スケーターズコレクション2022」。
スケーターらを、若手クリエイターらが手掛け、回数を重ね成長させていく、セカンドキャリアプロデュースプログラムの一貫、、、
うーん、いまいちまだピンと来ないのだけど、フィギュアの表現は自由だからね。
その可能性の広さから、若いパワーで何か新しいものが生まれていくのを見ていくのは楽しそうよ。
☆合わせてお読み頂きたい
予約が繋がりにくい!羽生結弦展でメールが届かない場合の対処法は? - 羽生結弦好きのオネエが語るフィギュアスケート |
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オネエさま、こんばんは。
私もヴィンスに涙した一人です。今季SPの「ヴィンセント」を観て、すっかりジョシュ・グローバンのこの曲に嵌まってしまい、もう何回聞いたか分かりません。ヴィンスも情感豊かに演じていて、これは期待できると感じていたのですが。
本当に良く壊れずに頑張りましたよね。アメスケも何基準なんだか不明で、やたらヴィンスにはキツく当たっていたように見える。ヴィンスを刺すなら他にも刺さなきゃならない選手がいると思うのですけど。最早ジャッジは、個人別採点基準表を渡されているのではないかと疑いたくなる位。
今回のワールドで一番心に残ったのがヴィンスのメダルかも。おめでとう、ヴィンス!
そしてオネエさまのご紹介で初めて知った「セカンドキャリアプロデュースプログラム」!?うーん…草太君が男前なのは再確認したけど。まあ、色々考えるのは良いことかも知れませんね。
追伸
東京の羽生結弦展に行けない私はオネエさまのレポートを楽しみに待っております!
>agatha56様
agatha56さん、こんばんは!
ジョシュ・グローバン、You Raise Me Upの頃から聞いていて、心地よいですよね。
部屋でリラックスしたい時にすごく合います。草太も以前彼の曲を使用していましたね。
セカンドキャリアプロデュースプログラム。聞こえはすごく良いのですが、
スケーターと写真撮影が一番の目的になっているような笑
レポ頑張ります!
オネエさま、ヴィンスをとりあげて下さり ありがとうございます。
ヴィンスは今季シーズンランク一位です。
がんばったんです。 だから本当にメダルがとれてよかった。
今は 日本でスケートを楽しんでほしいです。
ワールドでは カムデンが神演技。素晴らしかった~。二人の絆もさらに強まって、、3枠Get。マリニン君と3人で たまアリ来てほしいです。 二子玉のイベント、、よさげですが チケ代が。。
>なっこさん様
なっこさん、こんばんは!
世界フィギュアでメダルを取ることが出来て本当に良かったですよね。
ジャンプに対する厳しい判定に、どうなるか?とヤキモキしながら見ていました。
さいたまのワールド、どうなるでしょうね。
オネエさま
いつも選手の立場に寄り添った、かつ公平な情報をありがとうございます。
世界選手権。とくにオリンピック後は、オリンピックにピークを合わせた金メダリストが欠場することが多いので、「金メダリストがいないなら」という、さらなるプレッシャーがかかる特殊な大会だと思います。
今季前からコロナで悩み悩んだ後、女子はロシアのドーピング疑惑で、オリンピックですら異常な空気感。
オリンピック期間中に真っ先にその空気感で戸惑ったのは女子だと思います。
ただ男子もペアもアイスダンスも、嫌というほどその空気感を肌で感じているでしょうし、世界選手権ではロシアや中国が抜けると、
「勝って当然」
「負けたら、やっぱり」
日本人としては、素直に日本人選手の活躍を観たいです。
今回の世界選手権は、2019年のフランス大会で地獄を見た宇野選手に、「今後のための、まずは花束を、フランスでつかみ取って」
鍵山選手には、「まだ若いから、今できる挑戦を、勝つ気持ちで無心に(うまく言えませんが、失敗が肯定される年齢は限られているような。失敗ですら翌年の攻めになる自信とすべく、すべてを出し切って!)」
友野選手には、「演技ではない、技術を伴った情緒あふれるスケートで、表彰台に乗って!」
でした。
とくに友野選手に感じることは、ミーシャ・ジーや、方向は違いますが我が家のファンであるボロノフ、ビチェンコ、キーガンを観る機会に繋がります。
体と心を張ったフィギュアへの愛は、最終的に、誰にもできない独自のスケートかな、と。
日本人を応援する中、どうしても表彰台に乗って欲しい!と勝手に祈ったのが、ヴィンスです。
コロナ云々、狙い撃ちのようにジャンプに難癖を付けられる。今回ヴィンスが認められなければ、普通にフィギュアに憧れたちびっこスケーターの夢も奪ってしまうと思いました。
リンクは華やかな場ながら、一歩のミスも許されないリングだとも感じます。
戦い抜いたヴィンス選手へ、心からのお礼を。
>てんこ様
てんこさん、こんにちは!
こちらこそいつもコメントありがとうございます。そして世界フィギュアの温かい総評、しっかりと読ませて頂きました。五輪後の世界フィギュアって、いつもとは違う独特な雰囲気もありますよね。日本選手は来季に繋がる演技が出来たのではないでしょうか!