スイッチインタビュー 「堂本光一×羽生結弦」EP1が昨夜放送され、表現者としての二人の思いなどについて書き起こししたわよ。
羽生結弦の中での良い練習はいかにいいものを繰り返し学習していくかということや、競技時代に感じたジャッジ採点との乖離。
ステージは違えど、堂本光一氏との表現者としての共通点などが見えてきたわよね。
羽生「本当ありがとうございました、昨日は」
光一「もう本当に光栄です、ありがとうございます。アップから拝見できるって今までなかったので、出来上がっていくさまを見られたのがなかなか衝撃でしたね」
羽生「良かったです。多分光一さんには見せておくべき姿なんだろうなって思って、ちゃんとした練習をしました」
EP1 肉体の限界 その先へ
光一「昨日あれだけ練習しているときに、ほとんどインターバルを置いてなかった。そのインターバルが曲を変えるぐらいのインターバルじゃないですか。それを1時間弱ずっと連続でやってらっしゃった。人間って本当に全力で出せるエネルギーって5秒が限界だと思うんですね。うりゃー!って出せるもう全力のエネルギーって。それをアップからだんだん作り上げていくとはいえ、あれだけの長時間をこれはやっぱりとてつもない人だなと練習風景から感じてしまい」
羽生「嬉しいですね、なんかそういうのを言われるとやった甲斐があったなって思って。結構フィギュアスケートって思ったよりも体力の削られ方とか見てる時の優雅さよりも意外とキツいっていうのがあって」
光一「それこそジャンプだってどれだけ疲れるか。見ている方は本当に優雅だし、とても素敵な瞬間なんですよね。自分もダンスの中で、ジャンプがあんな回んないですけど、たった1回転でジャンプしながら回るだけでも体力ゲージがあるならその瞬間グンって減るんですよね。
羽生「そして戻らないんですよね笑」
光一「相当すごい体力を消費しているっていうのは、僕はちょっとですけどわかっているつもりなんですよ」
羽生「中々あの練習方法をすることは正直条件が整ってないと難しくて、調子悪い状態であの練習をしたとしてもどうせ悪い経験値しか得られないので、どんどん悪くなっていくだけなんですよね。音外したりとか重心ズレてたりとか、それがだんだん脳に刻みこまれていくだけなんで。
悪い方が脳って快楽を生みやすいんだろうなって、そこに浸りやすいし自分ミスったなってことを何回も頭の中で考えやすくなるんだろうなっていうのが自分で思って、何回もその考えが回れば回るほど記憶していくんで、そうすると最終的にはトラウマになったり、この曲を聞いているときのこのジャンプは跳べないっていう刷り込みに繋がっちゃりするんで、あんまり調子悪い時はしないですね」
光一「そう、だから今回もしかしたら練習が途中で中断してしまうかもしれない、もしかしたら練習自体なくなってしまうかもしれない。それを聞いた時にきっと今おっしゃったことなんだろうなって予想してて。昨日拝見していた時にそれがさらに確信になっていたんですけど」
羽生「どれだけいいフォームで、いい感覚で、いい感触を続けられるかっていうのが一番大事だと思って、こなせばこなすほどいいフォームが段々入ってきてくれて、考えるってすごく酸素が必要なことなので、考えなくてもいいフォームに入れれば、どんどん使う酸素の量が減っていくんですよ。
そしたらもっと瞬発力も上げれるし、もっとやりたい表現の面にも力を入れられるしっていう循環がくるので、基本的にはいいものを学習していくっていく作業が自分では練習だなって思ってます」
光一「変な言葉で表現すると何目指してんねんってなってくるよね」
羽生「自分でも思います。わかんないですもん、何を目指してるんだろうって」
光一「練習も見せてもらった時に感じたのが、後半はもしかしたら体力がある時に比べると、いやキツいぞと思いながらやってらっしゃるんだろうけど、キツいとなって思われているときの動きの方が僕はすごく素敵に感じてしまったんですよね」
羽生「それが所謂スポーツ的な良さのひとつでもあるのかなっていうのと、僕がSHOCKの殺陣を見ている時にそれをすぐ感じました。どんどん消耗していくわけじゃないですか、どりあえず立ちながら回復しなきゃみたいな感じになるわけじゃないですか。剣抜いたぞ今からか!みたいな」
光一「よくおわかりで」
羽生「演者視点なんで。でもそこからまた追い詰めていってまた若干の呼吸のパートがあって、でも呼吸してもどうしようもない疲労感みたいなものと、、、」
光一「次が来ちゃうしね、音楽的にね」
羽生「そうなんですよ。そこが僕は人間だからできる表現のいいところだなと思って。今どきAIとかロボットとかどんどん色んなものが開発されていく中で、人間じゃないとできない表現と演出って絶対あると思ってて、そういうところなんだろうなって思います」
光一「疲れてるんだけど、どんどん体が使えてきたな、美しいなって見てる方はなっていくし、人間って不思議だけどだからこそ人間なんだよ、だからこそ人間て素晴らしいんだよみたいなところを見せつけられてるっていうか」
羽生「ホールドが一番しんどいですね。息止めなきゃいけないし」
光一「止まった瞬間とか。例えば殺陣のシーンなんかは動いててガン!て止まった瞬間に死ぬかと思うんですよ」
羽生「汗ブワーッみたいな」
羽生「とりあえず違うステージに行って、競技時代の時も本当に表現しているからそのまんまの点数で評価されてるのか?と言ったら、自分の手応えと点数とか結構違う時があったりとか。逆にジャンプが跳べてるんですけど、表現そんなに頑張んなかったよなって思っている時でも点数もらえたりとか、結構そういうことがあるんですよ。それがスポーツなんだなって思うんですよね。
ただこれがプロの世界に入った時に、自分の表現できたなって出し切れたなっていう手応えと、見てくださってる方々の感想が大体一致するようになってきたんで、そういう意味ではやっと自分がやりたいこととか表現したいことが手応えとして伝わるようにはなってきたのかなって」
光一「それはね多分ね、競技をやって突き詰めてきたからこそ感じられるものなのかもしれない。僕なんかは未だにステージの上で、すごい今日は調子良かったなあ、自分なりの表現できたかもしれないと思った時ほど、今日ダメだったねって言われちゃんですよ。
で、今日すごく良かったねみたいなことを言われた時って、自分の中ではちょっと調子悪いなあみたいな」
羽生「そこ難しいですよね。すごく感情を込めて、自分の中から出てくるものがすべてピタってハマってるのに、なんか今日調子悪かった?みたいな感じなんで押し引きが難しいですよね」
光一「だけどやっぱりそこで生きてきた、何か点数を付けられてしまう、順位が決められてしまう。その世界ってどういうメンタルなんだろう」
羽生「でもある意味わかりやすいんですよね。できた、できなかったが点数として出てきてくれるので。だから点数が低ければダメだったんだなって思い切れるし、点数が良かったら誰よりも上手かったんだっていう証明になるし。
見てくださってる方々も、自分の価値観で固められたものじゃなくて、点数という成績というもので良し悪しを感じられるんですよ、基準があるので。そういう面ではみんなで喜びやすかったみたいなところがあるかもしれないです。
ただプロになってそういう枠組みが外れたからこそ、表現としてどれだけ伝えられるかっていうことと、ジャンプの難しさも含めてどうやって緊張感だったりワクワク感みたいなものを味わって頂けるかっていうのはプロとして最近色々考えますね。
羽生「自分の理想像ってすごい難しいなって思ってて。正直振りをやってる瞬間はすごい楽で、手足が動いてたり、ジャンプもスピンも派手だし。だけど立ち止まって何もしてない姿で見せるって一番難しいと思うんですよね。その見せ方が自分の中では最近ちょっとづつわかってきたような気がしてて。言葉で説明するのは難しいですけれど『立ち』から発せられるメッセージ性みたいなものはだいぶ出てきたのかなって思いますね」
光一「わかります。自分もステージを見る時とかに先輩や後輩が踊ったりするよりも、ただステージを歩いている瞬間がすげえカッコいいなって思ったりもするし、そういう感覚とちょっと似てるのかな。自分もワーって振りあるけど、この瞬間にえーいって抜くからカッコいいんじゃんみたいな。それって見ている人に伝わるか伝わらないかわかんないけど、そういう瞬間もすごく大事にされているんだろうなっていうのが感じました」
羽生「呼吸の馳せ方みたいなところですよね。自分もどんどんやらなきゃいけないプログラムが増えてきてて、4分のものを13曲ぐらいやらなきゃいけなくなって、体力的にはもちろんなんですけど、緊張ももたないし、集中もやっぱ途中で切れてくるし、質がどんどん下がってきちゃうんだなっていうのは強く感じてて、だからこそただ滑ってる瞬間、ジャンプだけじゃなくて、ただスッと手を上げてるだけの瞬間のメッセージ性ってどうやってつけるのかみたいなところはすごく考えますね、難しいですけど」
光一「でもね、出てますよ。昨日練習でも出てました」
羽生結弦と堂本光一。
ステージは違えど、表現者として見ている人々に何を伝えていきたいのかという信念や思いを二人の話の中で聞くことができて、
また何を大切にしているのか、これからRE_PRAYを見にいく上でも期待が高まるような素晴らしいお話だったわね。
そしてユヅの競技時代の話を聞くたびに、ジャッジ採点もっとちゃんと評価しなさいよ!って思いになるわ。
書き起こしと言いながら、途中言葉で説明するのが難しい部分や最後のところは省いてしまったことを深くお詫び致します。
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昨年プロスケーターに転向し、以後精力的にパフォーマンスを続けている羽生結弦選手が出演する『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome』は、スケーター史上初となる一夜限りの単独東京ドーム公演。
アイスショーの制作総指揮は羽生結弦、演出はPerfumeなど、テクノロジーと身体表現を融合させた最新のライブ演出で知られるMIKIKO、そして音楽監督は編曲家、音楽プロデューサーの武部聡志氏が担当。 そんな羽生選手のこだわりが詰まった約2時間の東京ドーム公演に加え、公演直後に撮影された特別インタビュー映像や舞台裏の様子などの未公開シーンを新たに30分加え、さらにライブ配信の時よりも高画質、高音質となる特別版。
未公開シーンの中には、事前の練習風景や公演準備の様子、公演が終了した直後のやり切った表情や思いを語る場面、演出のMIKIKO氏と語り合う様子など、貴重な舞台裏のシーンが盛り沢山で、ファン必見!
©2023 GIFT Official
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「堂本光一×羽生結弦」EP2
初回放送日: 10月13日(金) 21:30~
舞台でのハードな表現に挑む堂本光一×身体表現の限界を追求するプロフィギュアスケーター羽生結弦。身体と向き合う2人ならではトークを、3週連続でお届け。
堂本注目の「ジャンプにおける独特の浮遊感」について、羽生が実演しながら説明。突き詰めるからこそ生まれる孤独感。演技するとき、どこまで感情を込めるべきか。羽生を「20代の頃の自分に似ている」と語る堂本に、羽生の反応は?
後半は聞き手がスイッチ。堂本が舞台「SHOCK」の映像を見ながら、「ダイナミックに階段落ちするコツ」を伝授。ケガのリスクと演出のバランス、20年以上エンタメ世界で生きてきた矜持とは?
次週のFP2放送までにEP1を繰り返し何度も見ていきたいわよね。
これから急いで支度をして、ソウルに行ってきます!
EP1については、今回ご紹介できなかった部分をまた改めて書き起こししたと思います。
それでは皆様、どうか素敵な週末をお過ごしください。
☆合わせてお読み頂きたい
異例の追加席も発表された!羽生結弦アイスショーで一般販売の狙い目は? - 羽生結弦好きのオネエが語るフィギュアスケート |
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初めまして。
オネエさまのサロンに伺うのが、本当に楽しみで私の日課です。
スイッチインタビュー、お忙しそうなのに、この短時間での書き起こし、すごいなぁ~と。ありがとうごさいます。
インタビュー、始まる前から、ワクワク、視聴して最初から最後までワクワク。来週が楽しみでワクワク。(中身の無いコメントですね~。)
いつも一人で試合やショーに行ってますので、このサロンに伺えば、同じ様な気持ちの仲間がたくさん居られる様な気がして、励まされています。
ところで昨夜、フィンランディアトロフィー(駿くん、佳生くん、倫果ちゃん出場)を視聴していたら、最前列の観客の女性(欧州っぽいお顔立ち)がGIFTのボアブルゾンを着ていて、思わす、録画を確認したら、やっぱり。
きっと羽生さんファンですね!
なんか嬉しい。
RE_PRAYチケット、申込2日目に、なんとオネエさまと全く同じ座席順で申込みましたが、全滅でした。
思えばプロローグも全滅続きで自分でもビックリする程悲しかったのですが、奇跡的に一週間位前にリセールが当たり、初日だけ行けました。
今回も諦めずに戦い続けます。
皆さま、頑張りましょう!
昨夜のスイッチインタビュー 凄かったですね。 主人公感満載の光一さんですが、人の話を聞いあげることのできる懐の深い方だと驚きました。 彼は作られたスターではなく しっかりと自分の力で進んでいる姿が見えました。二人の共感やお互いへの理解のスピードが速くて…!ユーミン 清塚さん 内村さん 星野さんに対しても やはり、羽生君は、饒舌でしたよね。彼にとっては、対談もリスペクトマックスの真剣勝負ですね。
そして、羽生さんが、練習を見せてくれるのは嬉しいですよね。来週も楽しみです。
若い男子たちのダイナマイトの群舞を、勝手に流れた動画で何気なくみていたら 動きが まあ サマになっていて リズム感が良くって目立っていたのが なんと佐藤君でした! あまり、羽生さん以外の方は見ないのですが 佐藤君表現力ありますね。勘もいいです。全ジャンプの着地がピタッと決まり安定したら 凄いでしょうね。フィンランディア杯 三浦君も頑張ってるようてすね。でも、佐藤君に 辛めな気がしますが…。それにしても やはりあの二人は忖度しない 漢ですね。
エメ の re pray っていう曲を聞いてみて下さい。結弦くんのre pray なイメージはここからなのでしょうか?考えてしまいました。