現在コーチを務めるステファン・ランビエール氏が、ロシアメディアのインタビューで、
今のフィギュアスケートは4回転ばかりに集中して、本来持つ芸術性だけでなく、質までも失ったことに対して憤りを感じると吐露。
そしてオリンピック公式が、羽生結弦、紀平梨花に続く3人目のスターであるトゥルソワのNHK杯欠場を伝えているわよ。
ステファン・ランビエール「現在、すべてが空中での4回転に集中していることに苛立ちを感じています。フィギュアスケートは、芸術性だけでなく、質も失った」
2度の世界チャンピオンに輝いたステファン・ランビエールコーチは、プログラムに4回転ジャンプが増えたことについて、どのように感じているかを語りました。
ーあなたは、信じられないようなスピンと非常に優れた解釈で知られています。しかし、現在ではすべてのスケーターがジャンプ以外の要素にきちんと注意を払っているわけではありません。テクニック重視にシフトしている感じですか?
「フィギュアスケートは進化している部分もあります。私の時代にもすでに4回転が必要でした。しかし、今ではすべてが4回転に集中していることに憤りを感じます。私の時代と比べると、空中での回転数ばかりで、フィギュアスケートは芸術性だけでなく、質の面でも負けています。
私は伝統主義者であり、純粋さを愛する者です。
私がフィギュアスケーターに氷上で見せてもらいたいのは、深い感情だけではなく、観客とのつながりを感じられるような、より深いパフォーマンス全般です。そして、これは芸術性だけでは達成できない、もっと何かが必要です」
ーコーチとして、どのようなフィギュアスケート観を伝えていますか?
「私は、子供の頃にテレビでフィギュアスケートを見ていた時に形成された私のビジョン、好きなものを伝えようとしています。4回転ジャンプの裏にどれだけの仕事があるかは知っていますが、回転ばかりだけが仕事の細部であるべきではないと思っています。
踏切りの質、着氷の質、ジャンプの正確な動作などです。これを新しい世代に伝えていかなければなりません。1つの側面だけではありません。生徒たちがより広い視野を持つことが大切です」
※参照:sports.ru
ちょうど芸術性が恋しいと、コストナーの話をしたばかりだったので、ランビエール氏の話に頷くばかりだったわ。
今のフィギュアは高難度ジャンプさえ跳べば、演技構成点も連動して高得点が出る採点をISUが敷いちゃってるものね。
そりゃ勝つために、4回転ばかりに注力するわよ。
時代の流れと共に、今のスタイルなのかもしれないけれどさ、そのジャンプでさえ正確な技術が曖昧になってない!?
ジャンプの踏切り時の曖昧なエッジ、プレロテ、そして着氷時の回転不足など、
ある時は異様に厳しく、そして緩和したり、コロコロ変わるISUの方針。特定の選手ばかりが見逃され、拙いジャンプでも加点が付く現実。
それなら、正しい技術で跳ぶ選手の加点の上限をもっと上げるべきじゃない!?
そうでもしないと、正しく跳ぶ選手が正当に評価されないし、ランビ氏曰く、次の世代に伝えていくこともできなくなるわよ。
正しい技術、そして表現したい芸術性との融合を見たい時に、なんども振り返ってしまうのは、やっぱり羽生結弦の演技なのよね。
まずジャンプ技術が完全に正確なので、見ていて本当に気持ちがいいし、何の疑いすら持たない。
スローで見ると、それがよくわかるもの。
正しい技術の上に、表現力と演技を通して伝えたい思いがすんなりと入ってくるのよ。
ランビ氏のような考え方を持つ方にIルール作りやジャッジをして頂きたいわ。
そういえば、フィギュアスケートTVで、八木沼氏が4F、4Lo、4Lzの基礎点が同じと発言したそうね。
正しい技術やルールを当然理解した上で、「解説者」って成り立つものだと思うけれど、そんなんで大丈夫なの!?
平気な顔して「いいですよ~」なんて解説、不要だわ。(塩原コンビの頃から二人とも耳障りなのよ)
今日の夕方17:10から、BS1で「羽生結弦 10年間の軌跡」の再放送があるわよ。
前回見逃した方、録画がまだの方は必見よ。
☆合わせてお読み頂きたい
涙なしでは見れない!羽生結弦が多くの夢を捨てて来た覚悟と決意とは? - 羽生結弦好きのオネエが語るフィギュアスケート |
スケートアメリカのチャンピオン、アレクサンドラ・トゥルソワ選手がNHK杯を辞退しました。
羽生結弦、紀平梨花に続く3人目のスターが東京大会を辞退することになりました。
ロシアフィギュアスケート連盟は、アレクサンドラ・トゥルソワ選手が怪我のため2021年のNHK杯に出場しないことを発表しました。
10月24日に開催されたスケートアメリカで優勝した17歳のトゥルソワ選手には大きな期待が寄せられていましたが、2月に開催される2022年北京冬季オリンピックに向けて完全な状態に戻すために、休養をとることになりました。
「まず最初に、言葉の意味を明確にしたいと思います。サーシャはステージを辞退したのではなく、医師の緊急勧告によりスキップすることになりました。これらの勧告はすべて我が連盟と合意しており、トゥルソワがオリンピック出場権を得るためには、回復して落ち着いてロシア選手権に備えることが最も重要であると、共に判断しました」
とコーガン事務局長は答えました。
羽生結弦選手は右足関節靭帯損傷のため、紀平梨花選手は右足関節骨軟骨損傷のために欠場となっていて、それぞれリハビリを行います。
トゥルソワは、2020年のヨーロッパ選手権と2021年の世界フィギュアで銅メダルを獲得した後、10月に開催されたスケートアメリカで優勝するなど、ここ最近、好調な滑りを見せています。
NHK杯は、11月12日から14日にかけて開催されます。
※参照:Olympics
オリンピック公式が、羽生結弦、紀平梨花に続くトゥルソワの欠場を伝えているわよ。
ロシアスケ連も公式に、彼女の欠場を発表したのね。あくまで北京五輪代表を目指す12月のナショナルが大事。
これは当然よね。無理して、NHK杯、そしてファイナルと連戦が続くのは日本と同じ過酷なスケジュール。
五輪シーズンというのもあるけれど、オリンピック公式がNHK杯の宣伝も兼ねて、ヴィンスの2択質問の特集をしているわよ。
前から、公式ってグランプリシリーズにここまで注目していたかしら!?笑
それでは皆様、本日もどうか良い一日をお過ごしくださいね。
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View Comments
ステファン・ランビエール!
素晴らしいスピンと芸術性の持ち主でしたね。彼が最も好きなスケーターと公言していたのが、イリヤ・クーリック。正しい技術に基づいた、眼を見張るほどの美しいジャンプに定評がある選手でした。
ランビエールが芸術性のみならず、技術の正しさに言及してくれるとはとても嬉しいです。
このインタ、存じませんでした。記事化をありがとうございます。
>rago様
ランビのスピンは本当に素晴らしかったですよね。
スピンと言えばまず彼を思い浮かべます!
技術の正しさを次の世代に伝承していってくれることを心から願っています。
オネエ様♡
こんにちは☺
ランビ氏、昨日来日されましたね!
多数の4回転ジャンプばかり駆使した演技には、私も何だかな~と疑問に思っています。
跳んだ者勝ちみたいな...
スポーツなので高難度の技に高得点がつくことは当たり前に理解できますが、なんせ毎回国内国外にかかわらず、どの試合でもジャッジの評価がバラバラすぎて(-"-)
自分の好みで採点しているのかな?とか思ってしまいます。
NHK杯、昌磨君にはランビ氏仕込みのステップやスピンが見れることを楽しみにしています♡
4回転を多数跳ばないとトップ争いに食い込めないことは承知していますが、1ファンとして、昌磨君には今後はぜひ4回転ジャンプの数を減らして頂き、ジャンプの精度と芸術面を高めていく指導をランビ氏に望みます。
>ひめ様
ひめさん、こんばんは。
ホントに毎回ジャッジの採点てバラバラですよね。
五輪シーズンではありますが、フィギュア現コーチから、このような声が
出てきたことは嬉しいですね。
オネエ様こんにちは。
ランビさんのインタ凄~く共感しました。
「4回、5回、6回、7回、それは私にとって重要ではありません。4回転がどのように行われるか、そしてプログラム全体がどのように表現されるかが重要なのです。ISUの指示に従っているスケーターたちを責めたいわけではありません。しかし、ISUはスケーターに何を求めているのかを慎重に判断する必要があると思います。フィギュアスケートがどうあるべきか、若いスケーターが誰に導かれるべきか、明確なシグナルが必要なんです。発展の方向性を選択することは、すべてのフィギュアスケートにとって最も重要でありとても困難な課題です。ISUにはその責任があり…(つづく)」
ISUはいつまでスルーするんでしょう。本当は正しく判定すればこんな一気に4回転増えませんよ、難しいから。全ては正しく見ようとしないから。
スローで離氷を見ろ~、AIにサポートしてもらえ~~。耳あるんか~。
羽生くん、紀平さん、トゥルソワさんお大事に。。。早く回復しますように♡
>konami様
konamiさん、こんばんは。
ランビ様の完全インタビューで未紹介部分を別記事で取り上げました。
教えて頂きありがとうございます!
ホント4回転て本数じゃないですよね。
オネエさま
こんにちは。
ステさま(我が家では、こう呼んでいます)が現役時代、まるで指の先からの、さらに数センチ先まで表現のオーラがあることに感動しました。
昔の少女漫画風に言えば、ステさまの滑られる軌跡から指の先まで、花が咲き乱れる感じ。
滑る広さやいろいろ、同じ条件なのに、それでも氷以外になにかを伝えてくださるのは、現役選手では、羽生結弦選手と、パパシゼが別次元だと。
邦楽だと星野源や米津玄師が好きでよく聞きますが、星野源のPop Virus、あの歌詞の中でとくに好きのなのが、「刻む一拍の 永遠を」です。
羽生結弦選手は、あのニースの雄叫びもそうでしたが、たった一拍で観客の意識を変え、永遠に変えてしまう。
でもひたすら4回転を詰めこむと、それがいかに難しいかとしても、一拍という、観る側にとっては想像の余地を奪ってしまう。
ワイン関係の仕事をしていますが、ひたすら評価を求めるワインは凄いけれど、1回飲んだら、もう、いいや。
評価なんて枠を超えて(技術あってこそ超えて)、それでも、「あの一拍」があるからこそ、もう一度、観たい!と思います。
最近は一部の選手を除いて、「もう一度、観たい!」と思わせてくれる作品がめっきりと減ったのは、残念極まりなしです。
>テンコ様
テンコさん、こんばんは。
表現力のある選手がリンクに立つと、バーッと情景が見える錯覚に陥りますよね。
ワイン関係のお仕事をされているのですね!わたしワイン好きで、家のみでよく味覚を戻すのに
ゆで卵を食べます笑
オネエさまこんばんは!
正しい4回転ジャンプもそうだけど、3回転ジャンプ特にルッツやフリップの踏びわけできてる選手が男女通じて現役で何人いるのか
女子の4回転もしっかり判定されたら、飛べてる人はグッと少なくなりそうですね
>ボール様
ボールさん、こんばんは。
ルッツ、フリップの踏切りが正確な選手はそう多くはないですよね。
ユヅ、リーザ、ボーヤン、コリヤダ、、、
女子の4回転を厳しく取り締まったら、ほとんど跳ばなくなりそう。
オネエ様! まさかの VinceのThis or Thatをこちらにとりあげてくださるなんて! ありがとうございます~♡ もちろん 私は全問正解です~☆ IGSなので消えてしまいますが実際に参加すると 回答者の%が出てきてました。
空中回転ばかり、、といえば まったくその通り。
ジャンプに得点源が集中しすぎてる気はします。自分は 踊りに惹かれるので、コレオやステップの時間帯がもう少し欲しいです。。女子の4回転は、、たくさんあると、見てるほうが疲れます。。男子はそうでもないけど、でも5個も6個も見なくていいか、とは思う。でも勝つため、だからやるしかないし見守ります。
>なっこさん様
なっこさん、こんばんは。
ヴィンスはNHK杯で2連勝する可能性高そうですね!
わたしもコレオやステップ、そしてスパイラルを復活させてほしいです。